猫好きベーシスト。【ともやん】 (ページ1)

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朝ページ1

目覚ましが鳴って目が覚める。

起き上がろう、と思っても体が動かない。

…その正体はこれ。

「ねぇともや～。離して～」
「ん……やだ……」

お腹らへんに手を回されそのまま抱きつかれている。

人のこと抱き枕かなんかだと思ってるのかな

暖かいし甘えたさんなのは可愛いけど私も準備をしなければならない。

「お仕事行かないといけないの～。離してくれたらチューしてあげるよ」

冗談交じりにこんなことを言うとそっと解かれるともやの手。

単純かよ。

「…仕事なんて辞めちゃえばいいのに」
「そういう訳にもいかないでしょ。ほら、起きるよ」

いつもならそのまま寝かせてあげるんだけど、今日はともやも撮影があるので一緒に起こす。

「…ん、」
「…ん？」

寝癖だらけの頭でこっちを見つめてそんなことを言う。

訳がわからなくて聞き返すと

「チューしてくれるってA言った」
「……あー、忘れてたわ…」

ほら早く、と急かしてくるともやの口に軽く口付ける。

「…っしゃ、撮影頑張るわ」

キスした後に気合を入れてるともやに思わず笑ってしまった。