推し様の夢を見たい (ページ23)

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あ、この感じは……

目を開けたらきっと夢の中なんだろうな
どうしよう、緊張してきた！

覚悟を決めようと布団の中にある拳を
ぐっと握るようにする

「…起きてる？」

目を瞑ってるのになんで分かったの？
なんて驚きつつゆっくり瞳を開ければ

ワールドワイドハンサムな彼が
こちらを見ていた

JN「君がAちゃんかな」

『は、…はい！！』

なんで、私の名前を

…わあ、推し様に認知された！
って違う違う。分かっていますとも

『あの、』

JN「なんで名前を知っているのかって？」

『へ、あ…はい！』

JN「弟達から話を聞いていたんだ
それにしても不思議だね、僕達全員が夢で同じ人に会うなんて…ね？」

バクバクと心臓の音がうるさくなる

私の見ていた夢はやっぱり夢ではなかった

JN「君が何かをしたのかと思ったけど…うん、実際に会ってみると素直で良い子って感じがするから考えすぎか」

何かわからないけど褒められてる？

でもそんな事より推しが近すぎて
上手く言葉がでない

取り敢えず離れよう…

急いで距離を置こうと体を動かすと
手首を掴まれる

JN「折角ならお話しようよ、Aちゃん」

名前を呼んで若干上目遣いでこちらを見る
彼の姿の破壊力に頭がパンクしそうになった

意識を保てている自分を褒め称えたい

『…は、い』

JN「良かった、ありがとう」

『…を、…して……』

JN「ああ！ごめんね、はい」

小声でお願いしたのにもかかわらず
聞き取ることが出来たのか手首を離してくれた

あ～…もうさすが長男というか

この状況なのにも関わらずちゃんとオタクになる
自分に心の中で拍手を届ける

JN「ねえ、僕に対してもみんなと同じように話してみて」

『えっ、いや…あ、……その』

JN「駄目かな？」

綺麗な顔して首を傾げるのやめてください

至近距離で話したことが無いからか更に煩くなる心臓
の音を抑えるように胸元に手を置いて1度頷いた

JN「Aちゃん」

『な…なん、でしょ』

JN「……顔、真っ赤」

そう言って目を細める彼にまた心臓が跳ねる

ちょっと待って落ち着いて
まずは心の準備をさせてくださいお願いします！！