推し様の夢を見たい (ページ22)

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朝起きても夜のように
気分が落ち込むことはなかった

ユンギさんのおかげで心が軽くなったような気がする
夢の中で見つかったならきっと見つかるだろう

よし、と意気込んで
まだ覚めていない体を無理やり動かすと

手に違和感を感じた

『…え……』

無くしたはずのネックレスを握っていたのだ

流石にあんなに探し回ったネックレスが
朝起きたら手元にあるのは可笑しい

『ベッドのどこかにあったのかな…』

ユンギさんからネックレスを貰った時に
自分の寝相でたまたまネックレスを握ったとしか
今の私には考えることが出来なかった

……夢だけど、夢じゃ、ない？

思い浮かんだ不思議な考えを振り払うように
頬を軽く叩き、朝からお風呂に入ることにした

単純な私は風呂に上がるとすっきりしていた

好きな動画を漁っていくなど
ダラダラと休日を過ごしていると
携帯のアラームが鳴り響き渡る

『リモコン、リモコン…っと！』

今日はBTSがテレビ出演をする日だ

それも、生放送で！

暫くすると大好きな彼らが映った

『ビジュアルも強いな…』

パフォーマンスをする前に
司会者との軽い雑談のようなものがまず始まった

RM「最近は皆と不思議な夢を見ていますね」

司会「どのような夢でしょうか？」

JM「ふふ、そこは秘密です」

JN「や～僕以外のみんなが同じような夢を見ているんですよ。狡いですよね！」

それから色々な雑談を軽くしてから
BTSがパフォーマンスを始めたが
珍しく集中することが出来なかった

だめだ…
話していた内容が頭にこびりついて離れない

『…今日、ソクジンさんの日だ……』

有り得ない可能性を考えてしまい
落ち着くことが出来ずに夜になっていく

『どうしよう、寝れない…』

緊張のあまり疲れていたのか
またもやあっという間に夢の世界へ向かっていった

私の睡眠欲…恐るべし