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嘘だ。話すことはできるけどやっぱり緊張はする
口から心臓が出ることはないけど


この目の前の彼をどうにかして欲しい


目にくしゃっと皺を作って笑う姿は罪だと思う



JK「ふ、…本当面白いですね」


『もう!そんな事ないです!!』


JK「それにしても年上だなんて…見えませんね」


『…そうですか?』


JK「俺よりも年下かと思っていたので」


『え〜!?そんな若く見えちゃいます?』


ふざけるようにきゃっと言いながら返せば


JK「見えます」


と、即答された


流石に答えるの早くない??子供っぽいのだろうか…


う〜んと唸りながら相手の様子を伺うように視線だけを動かしてみると、何かを言っているのか口が開いていた



JK「…ので」


『え?』


JK「…可愛らしかった、ので」


視線を逸らしながら呟いた彼の言葉によって
一気に顔に熱が集まる


私が可愛いってそんな馬鹿な


『こ、子供っぽいとかそういう意味です、か…』


JK「違いますよ」


はっきりと言ってくれる声に思わず顔を上げると
彼も少し照れたように頬を赤らめていた


可愛いのはどっちよ、あなたの方が可愛いじゃないの!!


なんて言葉を返そうとしていたら何処かから時計の針のような音が聞こえてくる




カチ、カチ、カチ




『…ねえ、何か聞こえませんか』


JK「本当ですね…何の音だ?」



ゆっくりと鳴るその音は段々と大きくなっていき

途端に見える世界がぐにゃりと歪んだ

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作者名:翠音 | 作成日時:2020年9月16日 22時

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