FRIEND-END ページ16
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『だが断るっ』
私はシリアスな雰囲気とは裏腹にるぅと先輩と私しかいない教室で面白おかしく否定した。るぅと先輩は目を見開いた。それからゆっくり目をつぶって開けた。そして問いた。
「…僕を恨んでませんか」
『大袈裟です』
確かに、悪い言い方をすれば遊ばれてたと考えると涙が溢れそうになる。けれど、その先生を物凄く好きだからこそ私が紛らわしてしまった。
私の方が余程悪役に見えてしまう。
『だから、友達でいいんです。叩いたりなんかしません。できません』
「…ごめんなさい、赤宮ちゃん」
『名前で呼んでくれたら許します』
「…狙ってました?」
『ちょっとだけ…ごめんなさい』
そういっていらずらっ子みたいに下を出して苦笑いした。それがおかしかったのかるぅと先輩は笑った。私も笑って、心が暖かくなった。
「…じゃあ、帰りますかA」
『はい!あ、荷物置いてきてたんだ!』
「いや、持ってきてないんかーい」
いつも通り笑いあえてる、大丈夫。
ちゃんと今私笑えている。
それからるぅと先輩と私はよく遊ぶようになった。るぅと先輩の叶わない恋の相手はころん先生。男である。まさかそっち系?!とは思ってなかったけど、好きになったなら仕方ない。
『同性…教師…うーん…』
「ど、どう思います?」
『駄目ですね』
「デ、デスヨネーッ!」
でもいいんじゃないですか?危険な恋で。と言うと、安全に恋したい…と泣き疲れた。
というか、元失恋してる相手に惚気話言うなっつーの!
でも私はあの時、先輩の背を見て廊下を走ってよかったと思った。
恋が叶わなくてもいい。隣にいて笑い合えるだけでもうおなかいっぱいだ。それになにより。
あの一瞬、たった一瞬でも意識してくれたことが、私は嬉しかった。
『あ、ころん先生〜!るぅと先輩がァ、話があるらしくてぇ』
「無理無理無理無理!!!」
FRIENDEND-fin
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スズ(プロフ) - ころん先生とるぅとくんの話が見たいです!面白かったです! (2019年6月4日 19時) (レス) id: b86545f9d0 (このIDを非表示/違反報告)
涼音(プロフ) - あきいろさん» ありがとうございます!たのしみにしていますね! (2019年6月1日 21時) (レス) id: 8e8fc6a313 (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - 涼音さん» 一応完結しましたので、暁のヨナの方中心に書いて参ります。その間間に時間が空きましたら書かせていただきます(●´▽`●) (2019年6月1日 18時) (レス) id: 4c49ffa433 (このIDを非表示/違反報告)
涼音(プロフ) - ハッピーエンドありがとうございます!付き合った後とかも見てみたいです!よろしければお願いします! (2019年6月1日 17時) (レス) id: 8e8fc6a313 (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - り とさん» 初コメいらっしゃい!リクエストありがとうございます!HAPPYEND後日出しますね (2019年5月31日 23時) (レス) id: 4c49ffa433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あきいろ | 作成日時:2019年5月2日 11時