いつでも君が頼るのは僕でいい。 ページ44
「もう直ったよ」
最近の君はそればかりだね、と言われて思わず微妙な顔をする。
確かにあの事件があってから恭弥君へのメールの返信は殆ど怪我の心配ばかりだった気がする。
その度に実家の母ちゃんみたいだなと、年寄りのように思っていたけれど…。
「自分の事を疎かにしすぎだよ」
何も言い返せなくて言い淀む私の拗ねたような表情を見て、クスリと笑う。
「そんなこと…」
「どうせ朝食も食べてないんでしょ」
…実は朝食どころか昨日の晩御飯も食べてなかったりする。
休日は地下に籠っていたら昼夜逆転しやすいのだ。
体内時計は狂いまくっているのであてにならない。
「…」
「お粥作ってこさせたから、食べて」
「えっ、申し訳ない…作って来させた…？」
「いいから」
お家の中居さんにかな、と首をかしげると既にサイドテーブルに置かれていたおぼんの上のお粥。
ホカホカと湯気を立てるちょこん、と梅干しだけが乗った真っ白なお粥は、普段食べることがないからかとても美味しそうに見える。
頭痛からあまり喉には通りそうにないが…。
「少しでもいいから食べて」
「…わかった」
これではまるで私が世話をされているようではないか、と思わなくもないけれど、実際に体調を崩したのは私なので何も言わずにレンゲを手に取る。
「そういえば、どうやって家に入ってきたの？」
掬ったレンゲを口許に持っていくと、何故かジッとこちらを見て目を細めていた恭弥君。
目をそらして誤魔化すように問いかける。
「前に防犯システムは一通り確認したからね」
「…」
確認したから、何？
ため息を吐き出して考えるのを放棄した。
なんでこう私の周りはなんでもありなのだろうか。
…これ以上変わった人間と出会わないようにお祓いでも行こうかな。
暖かいお粥を口に運びながら、緩む頬を抑えられない私はどうせ彼らを邪険に扱うことなんてできやしないのだ。
いつでも君が頼るのは僕でいい。
ところでその髪型は密かにブームだったりするのかな？→←どちらの声も私には良薬になるよ、きっとね。
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サラダ(プロフ) - シオンさん» こちらこそ自分勝手に更新止まってしまって申し訳ないです。ただいま書いては書き直してを繰り返してますのでお見せできる文章になりましたらどうかお楽しみください！コメントありがとうございました！ (2019年9月22日 16時) (
レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 続きが気になります！自分勝手かもしれませんが、どうか更新よろしくお願いします。 (2019年9月17日 1時) (レス) id: 8d841be347 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 白露さん» ありがとうございます！ページもいっぱいになったので次は3章に入っていきます！もう少々お待ち下さい！ (2019年8月6日 15時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
白露(プロフ) - とても面白くて一度に読んでしまいました。 続きが気になる…！(>ω<*) (2019年8月3日 18時) (レス) id: 5376065075 (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - きさん» 返信遅くなってしまい申し訳ありません！分岐…考えたこともありませんでしたがそういうのもありですね！落ちは私のなかでは既にきまっていたようなものだったので、私が出来る限りで挑戦させていただきたいと思います！ (2019年6月29日 13時) (レス) id: c38cbec620 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラダ | 作成日時：2019年3月13日 19時
