夏祭り準備2 ページ39
.
夏希「…ちょっと落ち着いてきたね。…どう?見回り係」
声をかけられる回数が少しだけ減った午後。多くの屋台が完成に近づき、メインステージは骨組みが整ってきている。そんな中、木村先輩が少し乱れた髪を結び直しながら、私に話しかける。
『正直、こんなに大変だとは想像してなかったです…笑 でも木村先輩のすごさを間近で再確認できて、勉強になります!』
夏希「ありがとう、嬉しいこと言ってくれるね笑 でも夏祭りが始まったら、来た人の対応とかも入ってくるから同じくらいか、もっと忙しいかも。まぁ、去年よりかはマシかもしれないけど」
『去年はそんなに忙しかったんですか?』
夏希「去年、私は客側で来てたんだけど…。ほらテレビとか記者とか…見るからに執行部、大変そうだったから」
テレビ?記者?もしかして、木村先輩と3年の先輩が言い合ってた内容のこと…?
『前にその…3年生の先輩と、話し合ってたあれですか?』
夏希「そう。…あの時はごめんね、怖いのみせて。でも…当人たちの意見、だったから…」
そう言った木村先輩の表情は、悲しいような悔しいような表情で…。私は聞かずにはいられなかった。
『去年、何があったんですか?』
夏希「え?…あぁ、春野さん県外からこっち来たんだっけ。テレビとかあんまり見ない?」
『あんまりというか…私の家、テレビ無いんです』
夏希「え!?そうか。……」
木村先輩はあごに手をあて、目線は右へ左へと移動している。何か考え込んでる…?
『木村先輩…?』
夏希「去年の話は、所詮は過去の話だから気にしなくていいよ。今年は対策したし」
そう言ってあごにあてていた手が私の頭に乗り、撫でられる。
夏希「…やっぱり春野さんを選んで正解だったね。執行部にとっても…光原にとっても」
光原先輩にとっても…?
『それってどういう…』
「あ、いた!見回り係さん!」
・
38人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みびみやこ(プロフ) - チックタックさん» コメントありがとうございます!書きたいことが多すぎて中々発展しなくて申し訳ないのですが、そう言ってくださると嬉しいです!こだわっていきたいと思います!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月23日 18時) (レス) @page42 id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
チックタック - 話の内容がすごく作りこまれている! (2021年9月23日 14時) (レス) @page43 id: b901e895c9 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 面白い!?!?ありがとうございます!少しずつではありますが進めていきます!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - すごくおもしろいです!無理のない範囲で更新頑張ってください (2021年9月17日 20時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - にら。さん» 返信遅くなり申し訳ございません。好きというコメントありがとうございます!これから定期的に更新していければと思いますので、読んで下さると嬉しいです!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月14日 18時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みびみやこ | 作成日時:2020年9月18日 23時