キラキラ ページ35
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『…ってことがあって、私…執行部にいていいのかなって』
律「…そっか。難しい話だね」
翌日、私はさっそく紀元くんに話を聞いてもらっていた。
律「ていうか春野さん、光原先輩のこと好きだったんだね」
『うん。あれ?言ってなかったっけ?』
律「初耳だよ」
『そっか…。でも…その気持ちのせいでこうなっちゃてるんだよね…』
あの時の光原先輩の声・表情…。
律「うーん…。確かに、最近のオリエンテーションでの春野さんは前よりも気合入ってるって感じではあったかな」
『…』
律「でも全部が全部、光原先輩のためだけには見えなかったけどな」
『え?』
律「だって光原先輩のためだけなら、あの人が居たり見てる時だけ頑張ればいいじゃん。でも春野さんは、光原先輩のいないときもずっと同じだったよ」
光原先輩のいないときも、ずっと頑張ってた…。
律「中にはいいところを見せたいっていうのがあったんだろうけど、僕はそれだけじゃないと思う。オリエンテーションのときの春野さん、すごく楽しそうだし」
『楽しそう?』
律「うん。こうやって話してるときより、なんていうか…キラキラしてる」
『キラキラ?笑 …でも私、オリエンテーション楽しいよ。大学のことをどんどん知れて、それをみんなに教えると、へー!とか知らなかった!とか…すごく嬉しそうにしてくれるの。その顔を見るのが好き。もっと勉強して、みんな喜んでもらいたいって思う!』
…あ。私…光原先輩のためだけじゃない。私は…
『…執行部の仕事が好きなんだ。部活だってもっと成長しなくちゃとか、来年に生かすものをとか…。いっぱい考えながらやってて…。それがすごく楽しい』
律「…もう、大丈夫そうだね」
『紀元くん、ありがとう。私ちゃんと気づけた』
私が仕事を頑張る理由は、執行部の仕事が好きだから。続けていって、みんなのために次の世代のためにも成長したいから。光原先輩への気持ちだけじゃない。
律「次、光原先輩に会うのは?」
『部活のとき!そのときに今の気持ち、ちゃんと伝える』
律「応援してるよ」
『…。紀元くんはいつも私の背中、押してくれるよね。そういうところ好きだよ』
律「え?」
『紀元くんのすごくいい所だと思う!』
律「え…あ、うん。そっか…あ、ありがとう」
…?どうした?
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みびみやこ(プロフ) - チックタックさん» コメントありがとうございます!書きたいことが多すぎて中々発展しなくて申し訳ないのですが、そう言ってくださると嬉しいです!こだわっていきたいと思います!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月23日 18時) (レス) @page42 id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
チックタック - 話の内容がすごく作りこまれている! (2021年9月23日 14時) (レス) @page43 id: b901e895c9 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 面白い!?!?ありがとうございます!少しずつではありますが進めていきます!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - すごくおもしろいです!無理のない範囲で更新頑張ってください (2021年9月17日 20時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - にら。さん» 返信遅くなり申し訳ございません。好きというコメントありがとうございます!これから定期的に更新していければと思いますので、読んで下さると嬉しいです!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月14日 18時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みびみやこ | 作成日時:2020年9月18日 23時