まずは映画を見に行きませんか？【名前変換オリジナル】

邪な考え ページ32

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夏希「今回のゲストはシンガーソングライターのRyuさんに決まりました」

「えっ！Ryu！？」

「すごい！アポとれたんだ！！」

『Ryu…？』



今日は部活日。夏祭りのゲストは…私の知らない有名人のようだ。



紘基「この地域出身の人。最近、音楽番組とかにもちょくちょく出ててるんだ」

『なるほど…』



家にテレビが無い弊害がでてきてる…帰ってから調べなきゃ…！！



夏希「大勢の人が見に来ると思うので、トラブルが起きないかは常に気を張っておいてください。続いてそれぞれの配置について…」

『(配置！！…光原先輩と一緒だったら、夏祭りの間ずっと…)』

夏希「…次に、光原。裏で機材の調整をお願いします。表には…出てこなくていいから」

紘基「わかりました」



光原先輩、表じゃないんだ…。じゃあ一緒に露店を回るのはできない…。



夏希「春野さん」

『あ、はい！』

夏希「春野さんは露店とか、表の見回りを私と一緒にお願いします。学生執行部のもとで夏祭りがどう動いていくのかを見てもらうから」

『！！はい、よろしくお願いします！』



私はなんて邪な考えを…。そうだ、これはチャンスだ。木村先輩の元で学生執行部としての運営を学ぶ…。そんな機会を貰えたのが、たまらなく嬉しい。

来年に活かせる何かを絶対に見つけないと！



夏希「そろそろ解散にしましょう。お疲れ様でした」

「『お疲れ様でした！』」



見回りか…。あれ？でも見回りってトラブルとかあったら対処しなきゃいけないよね？それだったら、男性人員は多ければ多いほどいいはずなのに、なんで光原先輩は裏なんだろう。

機材の調整って言われてたけど…機材に強いのかな…。



紘基「春野さん、駐輪場まで送るついでに…ちょっといいかな」

『はい…わかりました』



ちょっといいかな、って何だろう。光原先輩の表情から見てあんまいい話じゃなさそう。



紘基「風…どんどん暖かくなってきたね」

『そうですね！もうすぐ梅雨もきますし…』



私、何かしてしまったんだろうか。



『そ、そういえば光原先輩って機械にお強いんですか？』

紘基「え？…あぁ、機材調整に選ばれたから？」

『は、はい』

紘基「別に強くないよ。初めての配置で緊張してる」

『なのにお一人の配置なんですね！やっぱり光原先輩すごいです！！』



めちゃくちゃ尊敬できる先輩…。



紘基「…それやめてくんない？」

『…え？』


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