入学式3 ページ4
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学生執行部…生徒会みたいなものだろうか。そう思った途端、中学校のときに生徒会副会長をした記憶が鮮明によみがえる。大変なこともあったけどすごくやりがいあったなぁ…生徒会。
私が想像してたサークルとはかけ離れてるかもしれないけど自分に合うやつが一番だ。まぁまずは、話を聞いてみてから…
?「よいしょ」
『!』
よいしょという声と共に隣の椅子に人が座った。変に思われない程度に横目で確認する。
『(男の人だ…)』
リュックを床に置き、何かを探しているような彼の顔は…長めの前髪のおかげで全くと言っていいほど見えません泣 あの長さ、きちんと前は見えているんだろうか。
そんなことを思っていると、彼はペン入れを取り出し背もたれへと落ち着いてしまった。顔がすでに真横になってしまって、話しかけづらい。
『(なんでさっきのタイミングでいかなかった私!何か探してるんですか?大丈夫ですか?みたいな感じでいけよ!!)』
…正直、男の人ってことで変に意識した感は否めない。女の人だったらいけてた?いやどっちにしろ勇気が…
?「あの」
『…え?』
声のした真横を向くと、まさにその男の人が私を見ている。ドクン、と心臓の音が鳴った気がした。
『なんで、しょう…?』
?「パンフ、落ちてますよ」
『え、パンフ?』
彼が指をさした床を見ると、さっきまで持っていたはずのパンフレットが落ちていた。
『あっ、本当だ!すみません!』
妙なこと考えてたせいで落としたんだ!しかもそんなことにも気づけなかったってどういうことよ、私。…ん?でもこれってもしかしてチャンスでは!?仲良くなるチャンスでは!?!?
私はパンフレットを拾って、期待を胸に椅子へと座り直した。
『あの、ありがとうございます。教えてくれて』
?「いえ、全然」
『あの同じ○○学科ですよね?ここの席ってことは』
?「はい」
いいぞ、いいぞ。このまま続けろ!名前まで聞き出すんだ!!
『お名前なんて言うんですか?私、春野Aです!』
律「僕は紀元律です。よろしくお願いします、春野さん」
『はい!』
よし!名前ゲット!!にしても紀元くん、やっぱ前髪長いな…私の顔、把握してるかな…。
律「顔、ちゃんと見えてるから」
『えっ』
律「ふふ笑 前髪長いから、見えてる?って思ったでしょ?よく言われるからさ」
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みびみやこ(プロフ) - チックタックさん» コメントありがとうございます!書きたいことが多すぎて中々発展しなくて申し訳ないのですが、そう言ってくださると嬉しいです!こだわっていきたいと思います!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月23日 18時) (レス) @page42 id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
チックタック - 話の内容がすごく作りこまれている! (2021年9月23日 14時) (レス) @page43 id: b901e895c9 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 面白い!?!?ありがとうございます!少しずつではありますが進めていきます!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - すごくおもしろいです!無理のない範囲で更新頑張ってください (2021年9月17日 20時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - にら。さん» 返信遅くなり申し訳ございません。好きというコメントありがとうございます!これから定期的に更新していければと思いますので、読んで下さると嬉しいです!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月14日 18時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みびみやこ | 作成日時:2020年9月18日 23時