入学式2 ページ3
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そしてとうとう正門前へ!
『うわぁ…』
視界いっぱいに広がるキャンパス!沢山の人!
正門横の大学名が彫ってある壁には、沢山の親子が列をなしていた。
『よし、行くか!』
ペダルを強く踏み、私は…春の風が吹き抜ける中、正門をくぐり抜けた。駐輪場は、昨晩読み込んだキャンパスマップのおかげでバッチリわかっている。既に多く置かれている、そこの少し奥のほうにそっと停めた。
ふぅ、と一息ついて、緊張やらなんやらで額から流れ落ちる汗をハンカチで押さえながら既に今日、何度目かわからない鏡チェックを行う。
『(…うん、化粧は落ちてなさそう!)』
鞄に再度しまって腕時計を確認する。入学式の時間までは…あと20分。早速、入学式が行われるホールへの歩みを進めた。
『〇〇学科の春野Aです!』
「はい、○○学科の方は舞台に向かって右手の方に座ってください。つめて座ってね」
『わかりました!ありがとうございます!』
……〇〇学科の春野Aだって!!私、本当にこの大学の学生になったんだ!!
思わず飛び跳ねそうになる足を必死に抑えながら、言われた席へと向かう。
『(隣の人どんな人だろ……。絶対に隣の人と仲良くなってやる…!あわよくば友達にも…!)』
私はこの大学に1人も知り合いがいない。地元の友達は他の県への進学や地元に残ったりで…たった1人でここへやってきた。だから…友達が欲しい。入学式は長い。その間に仲良くなることはできるはず!さてさて隣の人は……あ、
『(自分が端の席の可能性考えてなかった…)』
右隣は壁・・。隣に座ってくれそうな人は後ろを振り返ってもおらず、出鼻をくじかれてしまった。
『(いやいや!心の準備がその分できるじゃんか!うん、そう考えよう)』
そうじゃないと息巻いていた自分が恥ずかしくなってしまう・・。大人しく右端の席へと座り、先ほど受け取った学校のパンフレットをパラパラとめくる。
『あ、サークルだ』
私の憧れのキャンパスライフには必須な「サークル」!!何かしらには入りたいなぁ…。どうしよう。
『(軽音サークル!?駄目だ、私楽器は一つもできない…。テニスサークル!?駄目だ、明るすぎる人たちに囲まれすぎて幽霊部員になりそう…)…学生執行部?』
キラキラした…いや、もはやキラキラしすぎていそうなサークルが並ぶ中、私の目に入ってきたのは「学生執行部」だった
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みびみやこ(プロフ) - チックタックさん» コメントありがとうございます!書きたいことが多すぎて中々発展しなくて申し訳ないのですが、そう言ってくださると嬉しいです!こだわっていきたいと思います!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月23日 18時) (レス) @page42 id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
チックタック - 話の内容がすごく作りこまれている! (2021年9月23日 14時) (レス) @page43 id: b901e895c9 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - みらいさん» 面白い!?!?ありがとうございます!少しずつではありますが進めていきます!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月17日 20時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
みらい - すごくおもしろいです!無理のない範囲で更新頑張ってください (2021年9月17日 20時) (レス) id: 942628a425 (このIDを非表示/違反報告)
みびみやこ(プロフ) - にら。さん» 返信遅くなり申し訳ございません。好きというコメントありがとうございます!これから定期的に更新していければと思いますので、読んで下さると嬉しいです!今後も当作品をよろしくお願いします。 (2021年9月14日 18時) (レス) id: 9a02bb3167 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みびみやこ | 作成日時:2020年9月18日 23時