まずは映画を見に行きませんか？【名前変換オリジナル】

完全な盲点 ページ19

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夏希「…というわけで次の部活までに各自、夏祭りの企画を考えてきてください。以上で解散します。お疲れさまでした」

『お疲れさまでした！』



初部活…終わった。話し合いすごかったな…予算とか、広報のこととか…。今まで聞いたことはあっても関わったことないような話がいっぱいあって、いろんな先輩たちの意見が飛び交ってた。

…いつか、いや1日でも早く私もああなりたい。



紘基「どうだった？初めての部活は？」



数人だけを残した部室で、光原先輩が私に話しかけた。



『あ…なんていうか…すごかったです。沢山意見が飛び交って、その意見に対しても色んな視点から見た意見が出てきてて…。

今まで、クラスでの話し合いとかでは全然そんなことなかったから驚きました』

紘基「そっか。毎回、会議の時はああいうピリピリした空気になるけど、萎縮しなくていいからね。みんなが真剣だからこそああなるんだ。

傍目から見たら怖いかもしれないけど、俺はあの…お互いが遠慮したり消極的だったりしない空気が好きなんだ。

自分もこの人たちと対等に意見をだせるよう考えよう、って思うから。身が正されるって言うか…」

『…私も、あの空気好きです。ちゃんと全員が真剣に本気で考える時間…。

私も、1日でも早くみなさんと同じように意見をだせるように頑張ります！』



努力するしかない。できること、ちゃんと全部やろう。



『あっ、そうだ！木村先輩って学生執行部の部長だったりするんですか？部活動紹介でも今日も司会やってらっしゃいましたよね？』

紘基「あぁ…。一応、□□学科の3年生が部長で木村が副部長なんだけど、あんまり前に出たくないって人だから司会とかは全部、一律して木村がやってるんだ。

あいつも苦労してるよ、本当…。先輩を咎めないといけない時もあるし…そういうの顔には出さねぇけど」



光原先輩が、他の先輩と話している木村先輩に目線を移す。その眼差しは…労いとか、そういうのだったんだろうけど。私は…



『(木村先輩って、光原先輩と恋人同士だったり…？)』



そんなことを、思ってしまった。



『(ていうか木村先輩と付き合ってなかったとしても、光原先輩は既に誰かと付き合ってるかも…。なんで今まで考え付かなかったんだろう)』



完全な盲点だった…。だって光原先輩はこんなにキラキラしててカッコいいのに…恋人が居ない可能性のほうが少ないじゃん…



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