検索窓
今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:34,989 hit

9話 共通点 ページ10

午後6時。日も暮れてそろそろ月が綺麗に見えるようになる時間。今日もまた、家の近い月浪と帰る。毎日これ続くのか?別に月浪ならいいか。決して心は許してないが。
「そういえば」
「どうしたの」
「なんで私を妖怪探偵団に誘ったんだ?」
 ふと思い立った私の疑問に頭を悩ませる月浪。割と直感的な理由で誘って来たのだろうか。
「五百雀さんが僕に似ている気がしたから、って言えばいいのかな」
「どうゆう意味だ」
似ているとは言われても月浪と似てるところ...?全く予想がつかない。
「五百雀さんはずっと孤独なんじゃないかなと思って」
孤独か...イマイチ分からないが...
「そう言われるとそうかもな」
確かに私は...
「僕も独りだったから、その気持ち分かるかもな、って思ったんだ」
「なら、尚更ほっとくべきだっただろ」
確かにそれもいいけど、と月浪は黙ってしまう。考えの分かりづらい奴だ。
「僕の親は忙しくていつも家で独りなんだ。それで僕はひねくれて周りの声も遮断していた時期もあったけど、本当は色んな人に恵まれてた。だから、五百雀さんにも一人でいてほしくないなって」
 なるほど、彼なりに考えての誘いだったのか。
「そうゆうことだったのか。ということは今も...」
「うん。今も僕、家では一人なんだ」
勘が鋭い奴だと思った。私も親が仕事で毎日夜遅かったり、泊まりだったりするから一人のことが多い。
「長いこと続いてるんだろ、食事とか大丈夫なのか」
 なんで人の心配してるんだと自分でも思った。言った自分が不思議でしょうがない。
「宅配だったり、コンビニで買ったりが多いかな」
「それだと栄養が偏るだろ。夏なんか栄養失調で倒れるんじゃないか?」
成長期だろうってのに大丈夫なのか?単純に疑問に思う。月浪が疑問を浮かべたような顔をする。
「どうせ親もいないし、家に来い。夕飯くらいは作ってやる」
 なんでだろう。私と月浪は似た環境にいた。だからこそ、こんなにも気になってしまったのだろう。ぶっきらぼうに言った言葉が、自分にしては優しすぎる気もした。

10話 優しさか→←8話 億劫


ラッキーカラー

あずきいろ

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした!


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
35人がお気に入り
設定タグ:妖怪ウォッチ , シャドウサイド , 月浪トウマ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます!楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります! (2019年8月7日 22時) (レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです!更新頑張ってください!無理はしないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます!更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね!続きが気になります!頑張ってください! (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Milkcat | 作成日時:2019年7月19日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。