34話 それぞれの想い ページ35
「なんで...なんでお前は冷静でいられるんだよ!」
「ちょっとやめなってアキノリ!」
私の態度も流石に悪かったのだろう。有星が私の態度に激怒する。だが、お前の気持ちも分からなくもないんだ。
「お前も気持ちも分かる。私も一番大事にしてくれた人を失くしたことがある」
心には心を。それがせめてもの答えだ。
「だけど、ここで泣くことを大事な人が望むか?」
その場が静まり返った。全員が私を見る。当の有星はいつの間にか掴んだ手も離している。
「違うだろう。姫野さんだってアンタに悲しまれることを望んでないと思うんだ。きっと幸せになってほしいと思ってる。だから、私たちがどうするべきか...もう分かるだろう」
誰も何も言えなかった。私もこれ以上話すのも辛い。
「...ごめん。しっかり考えてたんだな」
沈黙を破ったアキノリが謝罪をしてきた。別に、謝罪が欲しかった訳じゃないが。
「本当に、もう戻って来ないのかな...」
天野さんがポツリとそう呟いた。個人的な気持ちはもう何も言わないでおこう。
「私、もっとアヤメちゃんと仲良くなりたかったな...お願い、神様...アヤメちゃんを助けて...」
次の瞬間。天野さんを赤い光が覆った。覆うという表現より、纏うという表現が正しいだろうか。その光は物凄い眩しさを一瞬伴って、消えた。あれは一体...
「ん...あれ...?」
「アヤメちゃん!」
どうしてだか説明がつけられない。奇跡とも言えることが目の前で起きた。姫野さんが生き返った。魂は食われてなかったのか?それとも...
「アヤメさん!良かった...」
それでも、なぜだか今は目の前の奇跡に安堵していたかった。
「洞潔、見たか」
「ええ、あれはまさか...」
〜
考えた結果、やっぱりアヤメは助けたいと思った作者でした。
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Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます!楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります! (2019年8月7日 22時) (レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです!更新頑張ってください!無理はしないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます!更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね!続きが気になります!頑張ってください! (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Milkcat | 作成日時:2019年7月19日 10時