31話 最善策は ページ32
「昔古い書物で読んだことがある。あれは女郎蜘蛛、人間の魂を貪り食う妖怪だ。ずっと前に伝説の霊媒師によって封印された筈だが...」
確かに封印されたのは事実だ。時の流れで封印の力が弱まった筈だが...とにかく止めないといけない。
「アヤメさん!」
有星が姫野さんを揺する。でも、姫野さんはピクリとも動かない。なんでだ...
「その人間の中に女郎蜘蛛がいたんだ。今は女郎蜘蛛に魂を奪われたがな」
「嘘でしょ...アヤメちゃん...」
魂が奪われた...これは急がないといけないな。でも...
「メサイアが効かない...」
嘘だと思った。今までメサイアの力が効かないことなんてなかったはずなのに。私は、メサイアの力をまだ引き出せていないのか。
「お前たち!」
「新たな妖聖剣の在り処を教えよう。宝剣殿にあると言われている、その名は玄武法典斧」
「玄武法典斧...」
全然着いていけていないのだが...てかあのモフモフの鬼は誰だ。妖聖剣はトウマが持ってるやつだったっけ。
「あれなら女郎蜘蛛の糸も切れる筈だ。お前ら、宝剣殿に行くんだ!」
「よし、急ごう!」
探偵団の一行は宝剣殿へと急ぐ。だが、私はそこに行くべきじゃない。私にはやらないといけないことがある。
「A?」
「私は、行けない」
探偵団の全員が驚く。でもこの前も別行動していたくらいだし、少しくらい察してほしい。
「私はここに残って女郎蜘蛛を食い止める。だからアンタ達だけで行きな」
「...分かった」
メサイアが通じなくても、守るのが使命だ。私ができることをやらないと。そうして私は探偵団に背を向け、女郎蜘蛛を睨みつけた。
〜
今後の話の都合上、女郎蜘蛛以降は酒呑童子と洞潔出せないかもしれないです...すいません。
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Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます!楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります! (2019年8月7日 22時) (レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです!更新頑張ってください!無理はしないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます!更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね!続きが気になります!頑張ってください! (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Milkcat | 作成日時:2019年7月19日 10時