12話 夢 ページ13
「A?」
初めて友達になった、あいつだ。
「なんでこんな奴と笑いながら話してるの?私を裏切るの?」
その声が狂喜に満ちている気もした。隣で同級生が怯える。
「裏切る?なんの話だ」
「分かってるでしょ?私はこいつが嫌いなの。なのになんで友達のAが話すのよ!」
「それの何処が可笑しい。私は話したい人と話してるだけだが」
「それが間違ってるって言ってんだよ!」
私に殴りかかってくる。その1発は重く、うっとひるんでしまった。クラスメートが心配そうに見てくる。
「確かに。あんたに友達だって言ってもらえた時は嬉しかったさ。でも、お前にとっての友達は何かが可笑しい。お前は友達を都合のいい物だとしか思ってない!」
きっとこんなに声を張り上げたのは最初で最後だっただろう。激しい怒りがこもっていた。
「は?何言ってるの?友達なんてそんなモンでしょ。自分が都合のいいように利用して、うざかったら捨てるかサンドバックにでもすればいいじゃん」
この女、絶対に許さない...その言葉を聞いた私は何かが壊れてしまったようだ。
ビリビリと私から雷撃が放たれる。本来なら人前で使うのは良くないはずなのに。友達であるあの女は倒れ込んでしまった。
「何するのよ!私の邪魔しないでよね!友達の分際で!」
「友達だから、反発するのはダメか。ならば今この時からお前と友達であることはやめよう」
友達であったこの女は黙り込む。終わった...少しの安堵を覚えた時。
「あっははははは!」
高らかな笑い声が聞こえる。誰が笑っているんだ。分からない。段々と視界がぼやけて...
勢い良く飛び起きた。なんだ...何だか長い夢を見ていたような...昔のことではあると思うが...鮮明に思い出せない。なんだか良く分からないな。でも、あの夢には続きの話がある気がする。少し重い体を起こして、寝ぼけた自分の顔に思いっきり水を浴びせた。
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Milkcat(プロフ) - 珠華姫さん» ありがとうございます!楽しんでもらえるような小説が書けるように頑張ります! (2019年8月7日 22時) (レス) id: f6a5fa765e (このIDを非表示/違反報告)
珠華姫(プロフ) - すっごくおもしろいです!更新頑張ってください!無理はしないで下さいね。楽しみにしてます! (2019年8月7日 21時) (レス) id: 8b16303676 (このIDを非表示/違反報告)
Milkcat(プロフ) - kotorin♪さん» 感想ありがとうございます!更新遅くなってしまってますが、出来る限り更新するので読んでいただけると嬉しいです! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 444fb6a5c2 (このIDを非表示/違反報告)
kotorin♪(プロフ) - 凄く面白いですね!続きが気になります!頑張ってください! (2019年7月28日 21時) (レス) id: cc2a8c7850 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Milkcat | 作成日時:2019年7月19日 10時