緑と迷子犬と ページ41
you side
チーノ君も無事に入部し、カレンダーにはでかでかと6月、の文字。テストがあるのは今月の下旬であり、学年行事を終えた一同は一斉に勉強ムードへ切り替えをしている真っ最中だ。
お生憎様、一人でいる時間のほうが多い私は勉強する時間など有り余っていて、さして危機的状況にいる訳でもない。勉強会なぞ縁の遠い話だ。話していてなんだけど切ないものである。
…が。
『……問題は、こっちなんだよねー』
独り暮らしの人は独り言が増える、なんていうが、本当にそうだなとため息をついた。最近多い気がする。
机の上に置かれたそれは、"体育祭横断幕について"という詳細事項の書かれた紙。
"「用事があるので今日は先に帰ります！あ、これトント…生徒会からの預かりもんやから、じゃあ失礼しまーす！」"
なんて嵐の如く置くもの置いて帰宅していったチーノ君を思い出して、あの後輩め、なんて記憶の中の彼を恨む。まぁ、用事は仕方のないことだけども…。
今年もこの時期が来たのである。
去年度はまだ先輩方がいたからどうにかなったものの、1から一人でやるのはかなり無理があるもんだ。時間が足りん。
それをわかっているのか、紙の最後に"すんません、よろしくお願いします"と書いてあった。
チーノくんが言いかけていたのを考えるに、多分トントンさん…書紀の人だろう。丁寧な人なんだろうなと現実逃避をする。
だがまぁ時間は待ってもくれないので。
『よし！うん！息抜き大事！』
開き直りは時として必要である。
浮かばねぇもんは浮かばないし作業する気分じゃないならバックレればいいじゃない！！
そんなわけで紙が何処かへ行かないように上にペンケースを置いて重石にする。鞄からスマホを取り出して、数人の友達欄の中から目的の人を探す。学校で息抜きができる場所なんて一つでしょ！
メールを送ればすぐに既読がつき、いいよと快諾を得る。よし、と小さくガッツポーズを掲げ、意気揚々と部室をあとにするのだった。
*
『来たよーらんらん、って』
「おぉきた。やっほA」
「なんだかんだ会うのはひさしぶりめう！」
『オスマンくん。本当ですね』
花壇である。
先客でオスマンくんがおり、以前脱走しかけたうさぎと戯れていた。はぁ〜イケメンってなんでも絵になるんだな。私学んだよ。
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森樂(プロフ) - ライアさん» 名推理！わかっていただけて安心しました、大正解です！！ (2020年12月25日 6時) (
レス) id: 319bfda70e (このIDを非表示/違反報告)
ライア(プロフ) - なるほど、名探偵のようなポーズ…実写動画でのお決まりポーズですよね？！ (2020年12月24日 22時) (レス) id: a00b590788 (このIDを非表示/違反報告)
森樂(プロフ) - 小豆さん» 私も美術部員ですこんにち((ありがとうございます、引き続きよろしくお願いします！！ (2020年12月23日 21時) (レス) id: 319bfda70e (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 同じ美術部員ですどう(((めちゃ神作ですね！！（確定）これからも更新応援しています！ (2020年12月23日 11時) (レス) id: 73726d907e (このIDを非表示/違反報告)
森樂(プロフ) - つむ(^p^)**さん» ありがとうございます嬉しいです（号泣）作品の展開的にキャラに偏りありますが続々と出せていけたらなと思うので（願望）これからもどうぞよろしくお願いしますー！ (2020年12月21日 15時) (レス) id: 319bfda70e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森樂 | 作者ホームページ：https://twitter.com/Sinra_ura_d?s=06
作成日時：2020年12月3日 23時
