怒涛の新入部員 ページ37
you side
暦も初夏を迎え、日も高くなってきたこの頃。
衣替えももうすぐしなくちゃな、なんて思いつつ、美術室で一人相変わらず白紙の紙と向き合っていた。
…学年行事の前にロボロくんからインスピレーションを受けて描いた、河原に立つ顔の見えない青年の絵は、それなりに上手く描けた。
結局絵の男の子には音楽をやっている設定を作り、空には天の書かれた面布ではなく楽譜を飛ばした。久しぶりにアクリルを使って少し満足である。
しかし、1作品完成しただけで喜ぶには早いのである。夏休み明けの文化祭は美術部としていくらかの作品を展示せねばならないので、少なくともあと3作くらい描き上げないといけない。
それに加えて、同時期に出さなきゃならないコンクール作品も同時進行。そしてさらに、その前には体育祭の横断幕…と。
『多忙すぎんだよなぁ。一人だぞ、私』
本来なら美術部に入っている事となっている子たちが作品を提出してくれれば私も仕事は減るのだけど。
だって寂しいじゃないか、それなりに広い美術部室にぽつんと一つだけ絵があっても。
展示ってなんだっけ？状態になるぞ。気まず。
ただまぁ、顔すら出すこともしない彼女らが作品を提出してくれる訳もなく。というかそもそも絵なり工作なり出来るのかさえ定かじゃない。
部長ならそれなりにやってくれと言う権限もある筈なのだが…
『…陽キャ、怖いし…』
それに限る。本当に。
というかそれが出来ていたら去年も今年もこうしてぼっちなわけないのである。はい。QED。
しかし問題は何一つ解決しておらず、ちなみに付け加えるなら絵のラフも進んでいない。
今年もう何度目か分からないため息をつき、机に突っ伏した。
『そういえば、今日なんかあった気がする』
ふと、そんな事を思い出す。
なんだったっけ、部長会？…いや、それは確かまだ先だったはず。少なくともテストの後。
じゃあ何だっただろうか。
ぐるぐると回らない頭で考えるものの、思い出すこともままならない。
埒があかないな、と重い体を起こし鞄の中にしまってある予定表を見ようと立ち上がった瞬間だった。
ｶﾞﾗｧｯ!!
「失礼します！雀鈴先輩はいらっしゃいますかっ！！」
大きな音と声と共にやってきた多分後輩だろう謎の男子生徒に、あぁ、と思い出すのだった。
『今日から部活見学期間でしたね…？』
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森樂(プロフ) - ライアさん» 名推理！わかっていただけて安心しました、大正解です！！ (2020年12月25日 6時) (
レス) id: 319bfda70e (このIDを非表示/違反報告)
ライア(プロフ) - なるほど、名探偵のようなポーズ…実写動画でのお決まりポーズですよね？！ (2020年12月24日 22時) (レス) id: a00b590788 (このIDを非表示/違反報告)
森樂(プロフ) - 小豆さん» 私も美術部員ですこんにち((ありがとうございます、引き続きよろしくお願いします！！ (2020年12月23日 21時) (レス) id: 319bfda70e (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - 同じ美術部員ですどう(((めちゃ神作ですね！！（確定）これからも更新応援しています！ (2020年12月23日 11時) (レス) id: 73726d907e (このIDを非表示/違反報告)
森樂(プロフ) - つむ(^p^)**さん» ありがとうございます嬉しいです（号泣）作品の展開的にキャラに偏りありますが続々と出せていけたらなと思うので（願望）これからもどうぞよろしくお願いしますー！ (2020年12月21日 15時) (レス) id: 319bfda70e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：森樂 | 作者ホームページ：https://twitter.com/Sinra_ura_d?s=06
作成日時：2020年12月3日 23時
