第8話 ページ25
｢どこ行くんですか…｣
｢駐屯地だよ！｣
｢甲本さん…｣
｢ぶっ殺してやる…！！｣
｢甲本さんっ！！｣
甲本さんと間宮さんの大きな声で、現実の世界へともどされる。
今までの出来事が全て夢だと思いたかったが、興奮した様子の甲本さんを宥める優しい彼の姿はなかった。
｢待って下さい。｣
｢なんだよ…！｣
彼を引き止めた間宮さんがゆっくりと立ち上がる。
｢今駐屯地に行ってどうするんですか？｣
｢俺は許せねぇんだよ…ミンジュンをあんな目に合わせた女が…！｣
間宮さんの問いかけに、甲本さんが悔しそうに答えた。
｢俺だって同じですよ…｣
｢あんたにはわからねぇんだよっ！！｣
共感する間宮さんの言葉を遮るように発せられた甲本さんの怒鳴り声に、思わず肩が跳ねる。
｢響君…君、友達多かったろ？彼女もいたよな？人気者だったはずだ。でもな、俺はずっと…はっきり言ってずーっと孤独だったの。｣
甲本さんは間宮さんににじり寄ると、語りかけるような口調で話だす。
｢こんな性格だから…女には逃げられるわ、部下達からはウザがられるわ…嫌な上司でしたよ…！でもな、ミンジュンはっ…！そんな俺を…嫌いじゃないって…！家族みたいだってっ…！｣
＿＿＿＿だけど、嫌いだった訳じゃない。
＿＿＿＿なんだか…家族みたいだ…
ミンジュン君の言葉が、表情が、一つ一つが鮮明に思い出され、目頭が熱くなる。
｢家族殺されて…黙っていられるわけないだろっ！！｣
甲本さんの言葉が胸に刺さる。
そうだ、ミンジュン君はただゴーレムに噛まれた訳じゃない。
あの女の人に刺されたせいで…
あの女が、ミンジュン君を殺したんだ…
空っぽだった心の奥から湧き上がる黒い感情に、スっと冷静になる。
＿＿＿＿そんな顔してたら、ミンジュンも悲しむわ…
さっきは響かなかった紹子さんの言葉がやけに冷たく、重いものに感じる。
そうだよね、ミンジュン君…
『絶対…許さないから…』
ポツリと呟くと同時に、冷たい涙が頬を伝って落ちていった。
━━━━━━━━━━━━━━━
はい、完全に夢主ちゃん闇堕ちですね(笑)
紹子さんはそういう意味で言ったんじゃないよ…と誰か教えて上げてください…
そして更新頻度亀さんで申し訳ないです…
ちょこちょこ更新頑張りますので、どうか見捨てないでください…
続く (更新停止中)
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なすび丸(プロフ) - あぷるさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ないです！そう言っていただけると気負わずに更新できます…ありがとうございます！ (2021年5月23日 20時) (
レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - なすび丸さんお帰りなさい!!新しい生活への切り替えで多忙であるにも関わらず更新をして頂いて本当に嬉しいです！なすび丸さんのペースで更新なさってくださいいつでも待ってます (2021年5月16日 13時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - さらさん» おはようございます！！待ってていただいて本当にありがとうございます！！ちょこちょこ更新頑張ります！！ (2021年5月10日 7時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
さら - なすび丸さんお久しぶりです！！そしてお帰りなさい！！ずっと待ってました！！新生活の中お忙しいのに更新ありがとうございます！！これからもずっと応援してます！！コロナも流行ってるので、お体には気を付けて、お仕事も頑張って下さい！！私も頑張ります！！ (2021年5月9日 23時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
Nishiki - なすび丸さん!!お久しぶりです!!おめでとうございます!!幸せになってくださいね！ (2021年3月15日 1時) (レス) id: 43dc748b90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすび丸 | 作成日時：2021年3月1日 19時
