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もう何も言えなくてただ溢れ出る涙を拭うことしかできない
「…ごめっ…なんでもない…」
「お、おん…」
はぁ、またひとつ嫌われたかな。
「ほんとにごめん、じゅんたくん悪くないから気にしないでね」
「いや…そのさ…
言い方悪かったわ、ごめんな。
ちゃんと好きやからAのこと」
淳太くんはいつまで隠し通すの?
婚約者のこと。そして私もただの遊びだってこと。都合良くひっかけた女に彼氏ができたから仕方なく上辺の言葉でつなぎ止めてること。
とっくに気付いてるよ?
……だけど、その上辺の言葉達を少しでも信じていたい自分がいて、離れられない。
「ほんとに、ほんとに、すき?」
面倒臭い女になんてなりたくなかったけど、元々面倒臭い女だから無理そう。
淳太くんの理想の都合いい女じゃなくてごめんね。
「当たり前やろ、好きやわ」
「……じゅんたくんと結婚したいなぁ」
「んじゃ小瀧と別れたら?」
「別れたら結婚してくれるの?」
「考えとくよ」
よしよしって頭なでながらふわって笑うからじんわり心が暖かくなる。
嘘でも、優しい嘘なら、幸せかもしれないね。
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らみ(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!!!嬉しいです(T_T)更新頑張りますね!!! (2019年3月4日 21時) (レス) id: e8ab226f15 (このIDを非表示/違反報告)
はる - すごく話が大好きで、大人な恋愛する淳太くん最高に最高なので更新待ってます(´;ω;`) (2019年3月2日 8時) (レス) id: 57649eb6f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らみ | 作成日時:2019年2月13日 2時