トップジムリーダー様

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貴方side


あの後、キバナさんのフライゴンが迎えに来てくれて無事対岸に渡ることができた。

フライゴンにお礼を言って撫でてあげると目を細めて嬉しそうに鳴いた、可愛い。


ｷﾊﾞﾅ「悪いな、勝手にジュカインたち巻き込んで」


ギガイアスとフライゴンをボールに戻したキバナさんは直ぐに謝ってきてくれた。


「いやいやこちらこそ、気づかなくてごめんなさい。あ、それから上着までありがとうございます」


掛けられていた上着を彼に返すと気にするな、とあの人懐っこい笑顔を見せてくれた。
つくづくギャップの激しい人だなぁと感じていると、何故だかキバナさんもじっと私を見つめている。


私の顔に何かついてるのかな、…………！？


「ちょっ、あんまり見ないでください！」


あることを思い出して慌てて自分の顔を覆う。


ｷﾊﾞﾅ「うぉっ、びっくりした。いきなりなんだよ」

「私今日、すっぴんなので」


変に隠しても仕方ないと、正直に理由を伝えるとキバナさんは


ｷﾊﾞﾅ「あぁ、なんか昨日と雰囲気が違うと思ったらそれか」


と納得してくれた。
どうやら私の顔を見つめていたのは昨日と雰囲気が違ったかららしい。

まさか昨日初めて会った人にすっぴんを晒すことになるとは…。

面倒くさがって化粧をしなかった今朝の私を恨みたい。


ｷﾊﾞﾅ「んー、オレさま的にはどっちもいいと思うけどな」



………この人、どれだけ人垂らしなんだろう…。
なんだかもうどうでも良くなって、顔を隠すのをやめた。


「ありがとうございます」

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