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「男女混合クラス対抗リレーに参加する生徒は、
入場門前に集合してください」
アナウンスが入った途端
「ぎゃー!やだー!」
という雄叫びが隣から聞こえてきた。
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「…ひらの、私お腹痛いから代わりに出てってナオコに言っといて…」
平野「ナオコォ?誰それ」
「…補欠の女子。いい加減クラスメイトの名前くらい覚えたら?」
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そんなん言われても覚えようとも思えないんだもんしょうがねーだろ!
女子の名前覚えるくらいなら英単語の一つや二つ覚えるわ!…覚えないけど。
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平野「ケビョーだろ!早く行こーぜ」
「無理無理下痢る」
平野「下痢る!?下痢するの略語かよ!すくらい入れろ!つーか早く行こうって!」
椅子に座ってる神宮寺の手を引っ張っても
全く立ち上がろうとしない。
永瀬「俺ら3人以外全員リレー出る奴入場門前の方行ったで。はよ行かな」
「2人で行って…」
永瀬「なーに舐め腐ったこと言うとんねん!クラスが負けてもええんか!」
「そ、それはやだけど…」
それでも立ち上がろうとしない。
そんなに嫌か。意外とプレッシャーに弱いタイプなのか?
よし、こうなったら。
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平野「じんぐーじがリレー出なかったら俺じんぐーじにチューしちゃうよ!」
「は!?」
永瀬「お、ええなそれ!俺もチューしたろ!」
「ねえ、何言ってんの!?」
驚いているAを横でケラケラ笑っているサトウ。
助ける気ねーな。ならいいか。
俺らは本気だよ、と言わんばかりに
ジリジリ近寄っていくと
「わかった!わかったから!出る!走る!だから離れて!」
と、神宮寺が立ち上がった。
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作者名:ski | 作成日時:2020年3月26日 21時