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平野「…あれ?神宮寺は?」
話しながら適当に館内を回っていると、
ずっと声が聞こえていた神宮寺の声が
聞こえなくなっていたことに気づいた。
ミキ「…え?…なんでいないの?」
サトウの顔から血の気が引く。
廉の顔もみるみるうちに曇っていく。
俺は今、どんな顔をしているだろう。
ミキ「3人で探そう。この人混みの中手分けすると
逆に私たちが迷子になる」
サトウの提案通り、
俺たちは3人で神宮寺を探すことになった。
探し始めてちょっとすると、
外のベンチに座ってる神宮寺が見えた。
平野「あれ、神宮寺じゃね?」
ミキ「ほんとだ!良かった〜、無事だ!」
永瀬「なんか電話しとる?」
神宮寺はスマホを耳に当ててなにか喋っている。
時折頷いたり首を横に振ったりジェスチャーしたりしてる。
永瀬「電話でジェスチャーしても向こうには見えへんのにな」
ミキ「そんなこと言いながら永瀬も平野も電話でジェスチャーに1票」
平野「なんで俺まで!?」
ミキ「永瀬も平野も結構アホでしょ?」
廉の余計なは一言のせいで
俺までアホ扱いされた。屈辱。
神宮寺は最後に大きく頷いてから電話を切った。
歩いている俺たちとの距離が徐々に近づく。
サトウが神宮寺を呼ぼうとした瞬間、
神宮寺は男に話しかけられた。
神宮寺は男を見上げると、眉を下げて頭を下げた。
ミキ「ねえ、あれナンパじゃない?」
永瀬「ナンパ?」
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作者名:ski | 作成日時:2020年3月26日 21時