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平野「…女子高?」
1ミリも予想していなかった返事に、
廉も俺も固まる。
「女子高だったんで浮いた話は無いですよ。
他校の彼氏なんて長続きしなかったですし。
みんな、高校間違えた〜って後悔してました3年間。
こんなはずじゃなかったのに〜って」
3年間。っていうことは、3年間同じ高校に
通ったということ。俺の前から消えてからの数ヶ月じゃない。
どういうことだ?
俺との、俺らとの日々が無かったことにされてるどころか、
あの高校生活全体が無かったことにされてる?
そんなバカな。
完全に記憶が塗り替えられるわけ、
「それでもそこそこ楽しかったですけどね。
お2人の高校時代ってどんな感じだったんですか?」
まさか自分に話が回ってくると思わなかった。
どうしよう。
Aの記憶が想像以上に理解不能な状況になってて
動揺しまくってる俺の横で、廉が口を開いた。
永瀬「俺と紫耀、高校同じなんすよ。俺が高2で転校してきて」
「そうだったんですか!通りで仲良いんですね!」
おかしい。明らかにおかしい。
Aは、明らかに初知りという
テンションで納得している。
…知らないはずがないのに。
目の前にいるAは、Aじゃない?
そんなはずはない。
神宮寺A は150パーセントAのAだ。
身長も高校時代からさほど変わってないし、
第一顔は少し化粧が大人っぽくなっただけ。
Aじゃないはずがない。
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作者名:ski | 作成日時:2020年3月26日 21時