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平野「おっはよーございまーす」
永瀬「おっはよーございまーすちゃうわ!
どの面下げてそんな陽気な挨拶しとんねん!」
たくさんの資料が入ったリングファイルの角で
頭をバチコーン!と叩かれた。
これ、多分ただ単に叩かれたんじゃない。
振りかぶられた痛さ。めたくそ痛い。
平野「いって…」
永瀬「俺の苦労も知らんで!
前回、次やったら許さん言うたよな!?」
そうだった。そんなこと言われてた。
昨日のLINE読んで覚えておこうと思ったのに。
まだズキズキ痛む頭を擦りながら廉の顔を見る。
永瀬「今日という今日は…
ぶっ、アッハ!おま、なんちゅー顔しとんねん、」
さっきまでの怒りっぷりはどこへやら。
俺の顔をマトモに見るなり廉はお腹を抱えて笑いだした。
永瀬「やっべえ!マジウケる笑い死ぬ、
アハッ、めっちゃ目腫れとるやん!」
廉の笑い声になんの気無しにこちらに向ける部の人達。
が、俺の顔を見た瞬間笑いをこらえたような顔になった。
なんなら吹き出してる人もいる。失礼すぎるだろ。
永瀬「ふっ、笑いすぎて仕事にならん。営業
妨害や」
廉がケラケラ笑ってるのを見た部長が口を開く。
部長「おい永瀬!いつまで笑っ…」
永瀬「部長!紫耀の顔見てくださいよ!」
部長「フッ…ひ、平野。酒の飲み過ぎには注意だからな」
部長まで俺を笑いものに。
今日の俺の顔、そんなにひどいのか…。
明日が今日じゃなくて良かった。
明日は、金曜日だ。
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作者名:ski | 作成日時:2020年3月26日 21時