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その言葉に続き、「それに」と付け加えて私はお兄さんの背中をポンと叩いた。
「コレはすごい個人的なことなんですけど…世間でいうイケメンとか美男子って、正直私にとっては生理的に受け付けない、それこそ醜男ばっかなんですよね。そういう人たちの顔のどこがカッコイイのかさっぱりわかんないんです、私。だから私には、お客様みたいな、目が大きくて切長で、スラっとしてて筋肉がついてる方のほうが魅力的に見えます。…こんな感じで、私みたいな変わり者もいますから」
だから、その、オレなんかってあんまり言わないでください。
気恥ずかしくなって、誤魔化すように笑いながらそう言うと、お兄さんは一瞬ポカンとした顔浮かべ…
それから信じられないくらい顔を真っ赤に染めた。頬は勿論、おでこも耳も、首まで真っ赤。
アッ!?となった時はお兄さんの目はまた潤んでいた。言葉が出てこないのか、ハクハクと空気を吐く。
それから暫く視線を彷徨わせたりして、やっとのことでお兄さんは言葉を絞り出すように小さな声を上げたのだった。
「本当に、本当にAさんは、オレの顔、不快に思わないのか」
未だ真っ赤で、だけど不安そうに言うお兄さん。
「ハイ!寧ろ好きです!…あっ」
ヤベ告白みたいなことしちゃった、と思った時にはもう、お兄さんはまた顔を真っ赤にしていた。
…
…
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Kyoro丸。(プロフ) - 超面白いですね(笑)主人公の性格が癖強くて好きです(笑) (2023年2月11日 13時) (レス) @page13 id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
icchy(プロフ) - はじめまして!めっちゃおもしろくてハマりました✨是非どんどん続編期待してます!! (2023年1月9日 21時) (レス) id: 1c7a9fb991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:怪人百面相 | 作成日時:2023年1月6日 15時