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え、何…と思いながらチラ、とお兄さん見ていると、キョロキョロと辺りを見渡しながら地面やベンチの下を覗き込んだり、植え込まれた草花を手で掻き分けており、何やら探し物をしている様子。

暫く様子見していたが、派手髪お兄さんは一向に去る気配を見せず、とても必死に何かを探していた。
何を探してるのかはわからないけど、その哀愁すらも感じる必死さと、異常者でも見るかの様な目で彼の横を素通りしていく通行人を見ていると何だか居た堪れなくなってきた。都会怖い。
…時間は…ウン、めっちゃあるな。とスマホで時刻を確認した私は、そのお兄さんに声を掛けることに。

「あの〜…」
「!」
「何か、お探し物ですか?」
「へっ!?あ、や…その…」

メッシュの入った紫の髪に、襟足が長い…クラゲカットっていうのだろうか。そんなサブカル系な髪型の男性をきちんと見ると、丸メガネを掛けて黒マスクをしている。手足も長くてスタイルがいい。メガネが太陽光で反射して見えにくいけど、チラッと見えた髪色と似た紫色のタレ目は綺麗な形をしていて、瞬時に私は「この人イケメンの人だ」と悟った。

あーーーなるほどなるほど。だから通行人の人たちが変な顔して…。

コレが世間の言うイケメン()だったら喜んで手を貸す人がいるってワケね。周囲の反応を思い出して、また酷い顔面格差社会を見た…とちょっと嫌な気持ちになった。派手髪お兄さんは視線を彷徨わせながら背中を少し丸めてオドオドしていた。ああ〜…私なんかが急に話しかけちゃったから…ごめんお兄さん…と思っていると、お兄さんはようやく口を開いてくれた。

「ピッ、ピアスを…探してて。でも見つかんなくて…」
「ああ〜なるほど…ちなみにどんなピアスですか?」
「えっ?あ、こ、こういうやつ…」

私が聞くと、お兄さんは髪を耳にかけて右耳についたピアスがよく見える様に見せてくれた。

髪を耳にかけるの…なんか…イイな…と親父臭いことが思い浮かび、いかんいかんと邪念を頭から叩き出す。

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Kyoro丸。(プロフ) - 超面白いですね(笑)主人公の性格が癖強くて好きです(笑) (2023年2月11日 13時) (レス) @page13 id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
icchy(プロフ) - はじめまして!めっちゃおもしろくてハマりました✨是非どんどん続編期待してます!! (2023年1月9日 21時) (レス) id: 1c7a9fb991 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:怪人百面相 | 作成日時:2023年1月6日 15時

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