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そんな中、一度も止まることがなかったエレベーターがチン、と音を立てて止まった。空いた扉からは黒マスクをした傷のあるお兄さんが。サングラスはしていないので目元はバッチリ見えるのだが、彫りの深い目元キリッとした眉毛形のいい鋭い目…見たらわかる美形な奴やん！
「鶴蝶。今帰りか」
「ああ、九井は…。…！」
鶴蝶、と呼ばれた傷跡のお兄さんと目が合ったので、とりあえず失礼ではないように会釈をする。九井さんのこと呼び捨てだからこの人ゼッテーーー偉い人、という権力感知センサーが働いた。
「そっちのは…」
「ホラ、前話したあのコンビニの子。今日社説でな」
「成程それで。…」
「ああ。な、Aさん」
「へっヘェ↑！？アハイ！」
イケメン二人の会話をポケ〜っと見ていたら、急に九井さんに話を振られて変な返事をしてしまった。九井さんは楽しそう喉で笑っている。もしかしてボケッとしてたからってわざと声掛けた？
「こ、九井さんもしかして態と急に話ふりました…？」
「だ、だって、Aさんの顔…眠そうな子ダヌキみてえで面白くて…ふ、くく」
「それ暗にマヌケってコトでは？いや自覚はありますけど」
「あるんだ」
「ええ。家族公認のマヌケ顔なんで」
「アハハ」
サムズアップしたら九井さんがめっちゃ笑ってくれた。嬉しい。それからハッとして鶴蝶さんの方を見る。
「あっ！すみません失礼いたしました。私は〇〇大学〇〇科のAAです。挨拶が遅れて申し訳ありません。本日はよろしくお願いします！」
「…」
挨拶が遅れてしまっていたことに気づき、やべえ！と思い、なるべく好印象に残るよう笑顔で挨拶すると、鶴蝶さんはポカン、と赤と白(アイスブルー？)の縁起の良さそうな瞳を丸くしたまま固まっていた。それを見かねたのか、九井さんが「オイ」と鶴蝶さんの腕を肘で突く。
「マスクとって挨拶してもAさんは気味悪がらねえよ。ホラ、挨拶」
「！」
鶴蝶さんは九井さんの言葉にまた驚いたように目を見開くと、おずおずとマスクを取った。
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Kyoro丸。(プロフ) - 超面白いですね(笑)主人公の性格が癖強くて好きです(笑) (2023年2月11日 13時) (
レス) @page13 id: ea6fdef67d (このIDを非表示/違反報告)
icchy(プロフ) - はじめまして！めっちゃおもしろくてハマりました✨是非どんどん続編期待してます！！ (2023年1月9日 21時) (レス) id: 1c7a9fb991 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怪人百面相 | 作成日時：2023年1月6日 15時
