お連れ様はどなた ページ6
その足音が聞こえてきた時、私は丁度……というべきか、
死体から意識を逸らす為に、足音と反対の方を向いていた。
「………ここか」
聞こえてきた足音は、当然善逸のものだけではなく……複数。
だけど、なんか、思っていたより多い……じゃなくて、“大きい”……??
せいぜい善逸を含めて4人かと思ったけど、どう見積もっても軽く数人“柱”がいる……ような??
足音は拓けた場所まで出て来て、後ろからは数人の呟き声が聞こえた。
「………………」
無言のまま振り向くと……向こうより早く、私が内心ギョッとするような面子が立っていた。
「………あぁ、どうしたの?そんなに大勢で来ちゃって、さ」
___ここで咄嗟に出来心で敵キャラのフリをしたことを、勿論すぐ後悔したのは言うまでもない。
そこにいたのは、善逸はもちろんのこと………炭次郎、伊之助、
そして、蛇柱と霞柱……まさかの、柱2人。しかも以外な面子の組み合わせ。
「あ、善逸。君が呼んだの?よく柱に声掛けられたね〜?」
「え?え…それは、だって桜子さんが……」
地味に…柱に守られるように後ろにいる善逸に声を掛ければ、戸惑ったようにそう答えた。
「…やぁ。初めまして、髪の長い君と、蛇を連れてる君……柱だね?」
「そうだよ。そっちは、天宮桜子さん…でいいんだよね?」
「そうだよ」
可愛らしい顔で……というかガチで声も可愛いなオイ!
思わず時透君をじっと見つめ、にやぁ…ではなくニコッと微笑むと、彼は静かに首を傾げた。
「…?なんだろう…なんか、君とは初めて会った気がしないんだけど、どこかで会ったかな?」
何故か……時透君の顔と声に妙な、懐かしさ?既視感のようなものを感じる。
不思議に思って聞いてみても、彼は無表情のまま何も答えなかった。
「……ま、いいか。どうせここで死ぬんだし」
あ、もちろん貴方達じゃなくて私がだけど?
だからそんな警戒しないで?顔険しくしないで?威圧でこっちが泣きそうだから()
内心とんでもなく恐怖しながら、私は滑るように1歩、前に出た。
そのまま、スタスタと時透君の目の前まで……数十cm空けて、立ち止まる。
「え、思ってたより顔可愛い……?」
「嬉しくないんだけど、どういうつもり?大人しく首を斬られにとか?」
一蹴された。それはそれで傷付く……が、
「うん、早く斬らないと………食べちゃうよ?」
ニコッと笑ってから、私は静かに透時君の前に膝をついた。
(誤字失礼しました…!ご指摘ありがとうございます)
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楓音(プロフ) - 作品とても楽しく読ませて頂いています!初の登場時からずっと気になっていたのですが、「炭治郎」を「炭次郎」と書き間違えていたのが気になってご報告させて頂きました💦ご不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません💦 (2022年3月22日 18時) (レス) @page6 id: 5a612b3e43 (このIDを非表示/違反報告)
むい推しの人 - 初コメです〜。一つ気になったことがありまして…。「連れていく」で登場した夢主ちゃんの服のことです。膝上の短い袴ってどんなやつですか?変に細かいところ気になってしまいました…すみません。長文コメ失礼しました! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 00103e9837 (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - 初コメ失礼します。無惨の名を言うと殺されるという呪いは発動しないのですか?無惨に限って例外はないような気がするので。今後の展開が気になります!更新頑張ってください! (2019年9月3日 21時) (レス) id: 0b2ef933c6 (このIDを非表示/違反報告)
衣鶴奈(プロフ) - 14ページ目、悲鳴島ではなく悲鳴嶼だと思います.......物語は面白いので、更新頑張ってください! (2019年8月30日 2時) (レス) id: 8c5e0feeb8 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - オチを宇髄さんに一票! (2019年8月27日 18時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れんり@3回目 | 作成日時:2019年8月22日 20時