かまぼこ隊 ページ45
「無限列車という汽車に出没する鬼を狩りに行く!十二鬼月の可能性が高いので、君は俺の後ろにいることだ!」
「あ、はい…それはもう、何回も聞きました…」
似たような言葉を、煉獄さんは汽車の駅に来るまでに何回も言っていた。
いやほんとこの人……煉獄さん、ブレない。ほんと人の話聞いてくんない…!
多沿いの人でごった返すように賑わっている、広い構内をぐるりと見回しながら、私は隣の煉獄さんに寄る。
……大正時代の汽車の駅、なんか凄いな。
鬼殺隊の屋敷と人と比べても、全然違う………というか、
それに、人が多いせいか、妙に落ち着かない。心がざわつくような……
もしかして、人を食べ物と見なしかけてるとか…?いや、それは流石に…
「では!汽車に乗り込もう!」
「は!?あっ、ハイ」
ビックリした…!突然話し出すからビックリした…!
羽織の下から2枚の切符を取り出した煉獄さんが、スッと指を突き出してそう言った。
その方向を目で追って見れば、黒光りする立派な汽車が……………もしかしてあれが、無限列車?
「列車内で、下級隊士3人と合流することになっている!我々は先に待っていよう!」
そう言った煉獄さんが、おもむろに私の左手首を掴んでスタスタと歩き出した。
「…エッ?…ちょ、れ…」
煉獄さんの右手をガン見しながら、手を掴まれる感触に私は目を丸くして、頭がフリーズ。
煉獄さんが手を……私の手を握ってるよ…?ヤバくね…?
ごつこつしてて大きい……じゃなくて、照れる…どころじゃない!惨事だ!?
嘘でしょそんなことするのこの人、突然のことでちょっとドキッとしたわ…!
内心ギャーギャー騒ぎで、連れられるままに私は列車に乗り込んで、何事もないかのように席に着く。
……私向かいなんだけど。強制的に煉獄さんと向き合うことになるよ…
どんな世界のどんなシチュエーションでも、やっぱりイケメンって罪なんだな。
通りかかった乗務員の女の子に、信じられないくらい大量に駅弁を注文する煉獄さんのでっかい声を聞きながら、そう思った。
…………というか、もうすぐここにかまぼこ隊が来るんだ。
伊之助とは初対面だけど、絶対何か絡まれる………あと善逸は謎に知り合いだから、かまって来そう。
それに、この後切符を切って皆夢の中に落ちるけど………私も夢を見るのか…?
___今の私にとっての、幸せな夢は、記憶のある頃のものだったりするのだろうか。
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楓音(プロフ) - 作品とても楽しく読ませて頂いています!初の登場時からずっと気になっていたのですが、「炭治郎」を「炭次郎」と書き間違えていたのが気になってご報告させて頂きました💦ご不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません💦 (2022年3月22日 18時) (レス) @page6 id: 5a612b3e43 (このIDを非表示/違反報告)
むい推しの人 - 初コメです〜。一つ気になったことがありまして…。「連れていく」で登場した夢主ちゃんの服のことです。膝上の短い袴ってどんなやつですか?変に細かいところ気になってしまいました…すみません。長文コメ失礼しました! (2019年9月22日 14時) (レス) id: 00103e9837 (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - 初コメ失礼します。無惨の名を言うと殺されるという呪いは発動しないのですか?無惨に限って例外はないような気がするので。今後の展開が気になります!更新頑張ってください! (2019年9月3日 21時) (レス) id: 0b2ef933c6 (このIDを非表示/違反報告)
衣鶴奈(プロフ) - 14ページ目、悲鳴島ではなく悲鳴嶼だと思います.......物語は面白いので、更新頑張ってください! (2019年8月30日 2時) (レス) id: 8c5e0feeb8 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - オチを宇髄さんに一票! (2019年8月27日 18時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れんり@3回目 | 作成日時:2019年8月22日 20時