自分の気持ち〜DH〜 ページ32
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楽屋から出ると、思わず壁を叩きそうになる俺の手をヒョクが掴んだ。
「おい!ドンヘ!いい加減にしろよ!!」
「はあ?何言ってんだよ!お前まさかヒチョリヒョンの味方するのか?」
「お前…俺がいつ…」
「だってそうだろ?あんな風に面白がるようなことか!?
ヒチョリヒョンの気まぐれでハニが傷付いてたらどうするんだよ!」
「なあ、ドンヘ。冷静になれよ。
元はお前がやるはずだった事もあるし、お前がハニを大切に思ってるのは知ってる。
けどな。お前は必要以上にハニの事で敏感になりすぎだと思う」
「なんだよ、必要以上って。お前は心配じゃないの?」
「もちろん、心配はしてるさ。けど、お前ほどじゃない。
俺たちSjみんな、多分同じだと思う。お前以外はな」
「なんで…」
「じゃあ聞くが。お前は?お前はハニをどうしたいの?」
「どうって…」
「もうそろそろ、ちゃんと考える時期に来てるんじゃないのか?」
考える時期ってなんだよ…
「ユリヌナのことだってそうだよ。お前知ってるか。ユリヌナのこと」
「え?」
「なんだ、知らないのか?」
「なんだよ、知らないって…」
あ、そういえば…さっき楽屋でハニのステージを見てる時。
『ドンヘ、あのね。私、ドンヘに話したい事が…』
ユリが何か、俺に話したいって言ってた…
「ユリは?」
「………さあな。お前、ちゃんとユリヌナのこと、見てるか?
お前のその瞳の中に映ってるのは誰だ?
ユリヌナがデザイナーとして来ないかって、フランスのアパレルから誘われてること
お前は聞いてないの?」
「え…?」
ユリがデザイナー…?
「やっぱり知らなかったか。最近ずっとユリヌナがそのことで悩んでることも
俺でさえ気づいてるのに何でお前が気付かないんだよ!」
そんなことがあったなんて全然知らなかった。
それなのに俺は…
「ユリに会ってくる」
「ああ、そうしな。それでちゃんと、自分の気持ち確認して来いよ!」
自分の気持ち?ヒョクが一体何を言ってるのかよくわからない。
ユリのこと、ハニのこと。
両方をいっぺんになんて、何の意味があるんだよ。
俺は、ユリがいるであろう事務所に向かった。
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さくらこ(プロフ) - まあさん» まあさん、初コメありがとうございます!絶妙だなんて(///△///) 自分ではもう、ない知恵振り絞ってる感じなんですが^^;2章に移行しましたので、引き続きおつきあいくださいね! (2013年10月23日 17時) (レス) id: fbd3e675d8 (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ごんごんさん» ごんごんさん、コメントありがとうございます!そうなんですよね。ぶつければいいと思うんだけど…なかなか、うまくいくか…って感じです。2章に移行しましたので、引き続きおつきあいくださいね! (2013年10月23日 17時) (レス) id: fbd3e675d8 (このIDを非表示/違反報告)
まあ(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。いつも絶妙な展開で楽しませて頂いてます(*^^*)これからのドンへの展開楽しみです(*^^*)さくらこさんのセンス大好きです!!! (2013年10月23日 0時) (レス) id: 9c0e6bd832 (このIDを非表示/違反報告)
ごんごん(プロフ) - ドンへさん自分の気持ちに気づいたならその気持ちをぶつけちゃって… いつも楽しみにしています^_^ これからの展開がとても気になります>_< (2013年10月23日 0時) (レス) id: 3fe715c8fc (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ミイさん» ミイちゃん、いつもコメントありがとう〜ドンへ、そろそろ気づかなきゃダメよね^^;ヒチョルも絡んで複雑…です^^; (2013年10月16日 23時) (レス) id: a388da78b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mi*ku | 作者ホームページ:http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時:2013年10月3日 4時