35.忠義くんの魔法 ページ35
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大『全部あげる。』
「え、」
大『俺の全部。』
「何言っ…」
さっきのキスとはまるで違う。濃厚で、甘くて、苦しくて、
胸が締め付けられてしまう。
重なってた手は、いつの間にか指が絡んでいて。
大『忘れたんなら…思い出させたる』
「はぁっ」
大『壊されたものは、俺が全部直して…』
「っんん」
会話の合間合間に、流星群のようなキスが降ってきて、
大『これからの俺の1秒1秒、全部Aにやるわ』
「ぜんぶ…？」
忠義くんのぜんぶ…？…ぜんぶって、、
あれもこれも、明日も明後日も来年も再来年も？…
「1秒も？」
大『0.01秒も』
「ぜんぶ？？？…ぜっーーんぶ？」
私が聞くと、忠義くんは頷いて、
大『…いらん…？』
ゆっくり頭を撫でられる。
「ほしい…。」
考えないでも、ポロッと出た言葉に自分がびっくりした。
「ほしい。」
もう一度言ってみたら、もっと欲しくなってきて。「ほしい…！」
ホラ。もっともっと欲しくなってきて。どうしようもない。
「ほしいです忠義くんっ」
そう下から言ってみたら、ちょっと鼻を高くして、可愛く笑った。
…あ。これだ。って思って、目が見開いた。
そうだこれだ。これだ。
わたしの…たった1人のひと。…大好きな人。
「忠義くんっ」
ギュッと首に巻きついた。
大『おかえり。』
忠義くんも私の背中に腕を回して。
もう一度、時を止めるようなキスをしよう。
身体をすこーし、離して、おでこをくっつける。
大『俺の全部と引き換えにせなあかんなんて ほんまに、なんやお前。』
そう言った忠義くんの口角はしっかり上がっていた。
・
・
・
・
忠義くんと重なって、向かい合ってベッドの上。
「忠義くん」
大『…ん？』
「わたし、帰ります」
大『……でも…』
「大丈夫です。」
大『A…』
横山さんのところに。戻らなきゃ。
ちゃんと、話さなきゃ。
大『なんかあったら、すぐ連絡して』
「大丈夫です、わかってますから。」
きっと、大丈夫。横山さんは優しいから
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ふみ(プロフ) - 号泣…… (2018年11月21日 10時) (
レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - なんだか、切ない展開なのですか？？もう、泣いてるんですけど……(；＿；) (2018年11月21日 7時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
じゅな(プロフ) - いつも楽しみにしています！でも、読む度ドキドキしてます！ 毎日の更新がすごく楽しみです！！！ (2018年10月15日 22時) (レス) id: 173ae5ab39 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - あー胸が苦しくて毎回読むたびに心臓バクバクしてます！この後も楽しみにしてます！ (2018年10月14日 8時) (レス) id: eb27484988 (このIDを非表示/違反報告)
めちゃ(プロフ) - どうしてこんな風になっちゃんたんでしょうね 誰も悪くないしみんなずるいと思うし。いつのまにか強い女性になっていた主人公ちゃん。更新楽しみにしています (2018年10月11日 20時) (レス) id: cec7d133e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年10月9日 19時
