16.なにも ページ16
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「わたし横山さんに昨日抱いてもらったんです」
大『っ…』
やっぱり勘づいてたんだ。
そう確信して言葉を続ける。
「そのとき何て言われたと思います？…"なんもついてないんやな"…って言われたんですよ」
身体に、なにもついてない。ただ、そのたった一言が、鋭い刃物となって私の心を貫いて今も抜けずに刺さったまま。
…私はずっと忠義くんだけ愛してきた。でも、ずっと…昔からずっと寂しかった。
あなたと結ばれたあの日からずっと変わってない。どこか不安で、怖くて。いつか消えてしまうんじゃないか、って思ってたのを必死で隠してたの
知らないでしょ。
「それに加えて…」
どれだけ愛しても、
その愛情が返ってくることはないんだって、
とうとう突きつけられたように感じたの。
「ねぇもう離して。」
私を抱き締めてる震えた手を払うと
大『…Aっ…』
「なんで泣くんですか？」
大『ごめ、』
こんな姿も、こんな顔も、初めて見たな…。
「横山さんはいつも優しい。
私のこと雑に扱ったりしないし、
いっつも私の事だけ愛してくれるんです」
大『そ…やな、横山くん優しいし、…』
「忠義くんはいいんですよね。
そうやってすぐ私の手を離すんだろうなって分かって『っ違うわ！』
「っ、大声出さないでくださいよ！」
大『ごめん、……でも。手放すつもりなんかない』
「はい…？私の話聞いてました？
わたし浮気したんですよ、横山さんが好きなんです」
大『浮気したからなんなん？…俺は好きや。
このまま諦めるなんて無理。』
「さっきまで泣いてたのになんなんですか…」
忠義くんが真っ直ぐ私を見てる。
…私は目を合わせられない。
大『待つのも、違うやろ？』
「は？何…、っ」
いきなり距離が縮まったと思えばキスされて、
言葉が発せなくなってく。
大『横山くんへの気持ちが消えて…っん、…
…俺の方に向き直ってくれるまで、待つのも違うって言うてんねん…は、』
「っ、は、…っ、忠義く、や、め」
唇を啄み、食べるように何度もキスされて、
息できない。酸素を求めて口を開けたら、ヌルッ…と舌が入ってきて。抱き寄せられてる身体を離そうと肩を押すけど、全然叶わなくて。
どうしてこんなことするの…？
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ふみ(プロフ) - 号泣…… (2018年11月21日 10時) (
レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - なんだか、切ない展開なのですか？？もう、泣いてるんですけど……(；＿；) (2018年11月21日 7時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
じゅな(プロフ) - いつも楽しみにしています！でも、読む度ドキドキしてます！ 毎日の更新がすごく楽しみです！！！ (2018年10月15日 22時) (レス) id: 173ae5ab39 (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - あー胸が苦しくて毎回読むたびに心臓バクバクしてます！この後も楽しみにしてます！ (2018年10月14日 8時) (レス) id: eb27484988 (このIDを非表示/違反報告)
めちゃ(プロフ) - どうしてこんな風になっちゃんたんでしょうね 誰も悪くないしみんなずるいと思うし。いつのまにか強い女性になっていた主人公ちゃん。更新楽しみにしています (2018年10月11日 20時) (レス) id: cec7d133e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：∞くらゆい∞
| 作成日時：2018年10月9日 19時
