無愛想。76 ページ32
特に会話もなくただただ並んで江戸の町を歩く。
2人で歩くなんて見廻りで散々してきたのに、
今は変に緊張してしまい会話ができない。
いっつもどんな会話してたっけって思っていると口喧嘩くらいしか思い当たらなかった。
いい加減仕事しろとかなんでいっつもついてくんだとか、本当にくだらない喧嘩。
あとは土方死ねと沖田が言うくらい。
こんな日まで仕事の話をするのは私も嫌だし沖田も嫌だろう。
じゃあなんの話をすればいい?
「すっごいいい天気だね」
必死に考えて思いついたのがこれとは私のコミュニケーション能力も廃れたものだ。
沖田「寒くねェか?」
そんな自分に飽き飽きしていると心配してくれる沖田に思わずときめいてしまう。
ときめくなんて乙女が使うからときめくんだって?
ふざけんな私は乙女だ。、、たぶん。
「だ、大丈夫、、」
慣れない優しさに俯いて答える。
沖田は「そ、」と言って再び沈黙のウォーキング。
きっとここは思ったことを言ったほうが良いのではないかと思う。
でなければこの状況からは抜け出せない。
うん、我ながら賢い。
「あのさ、」
沖田「なんでィ」
ちゃんと沖田の目を見て話そうとしたのはいいけど、沖田と目が合い結局恥ずかしくなって私の視線は足元に行く。
「私と出かけてもつまんないよね。ごめん、いつもだったらもっとちゃんと話せるはずなのになんかこうしてると変に緊張してうまく話せなくて、」
沖田「、、反則」
沖田は足を止めてそんなことを言う。
私も自然に足を止めて何が反則なのか考える、
も虚しく何もわからなくて。
「どゆこと?」
結局本人に聞くしかなくて。
沖田「別につまんなくねェよ。
むしろ今一緒にこうしてるだけで幸せなんでィ。」
その言葉を聞いて自然と頬が緩み心が暖かくなるのを感じる。
「、嬉しいや」
沖田の手を取り再び歩き出す。
沖田「こっちだろィ」
沖田はただ重ねられていた手をお互いの指に絡ませるように繋ぎ直した。
俗に言う恋人繋ぎってやつだ。
繋ぎ方が変わっただけなのになんだか小っ恥ずかしい気分になる。
沖田「こんなんでそんな面するとはウブだねィ」
「うるせぇ」
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作者 - ぱーむくーへんさん» 素敵なコメントありがとうございます!そう思ってくださるぱーむくーへんさんが作者はしゅきです^ - ^ (2020年10月4日 1時) (レス) id: 4e64e86f01 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむくーへん - え、しゅき (2020年10月1日 13時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 背後霊(なりかけ)さん» ありがとうございます、!!ご期待に応えられるよう頑張ります!! (2020年9月15日 17時) (レス) id: cdaa4bb7d3 (このIDを非表示/違反報告)
背後霊(なりかけ)(プロフ) - 作者さん» いえいえ。これからも頑張って下さいね。このお話好きなので! (2020年9月14日 0時) (レス) id: c6a274d481 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - ご指摘ありがとうございます!不快な思いをさせてしまったなら本当に申し訳ありません。ご指摘いただいた箇所は訂正させていただきました。今後も作品を見てくださると嬉しい限りです。今回のご指摘、本当にありがとうございました! (2020年9月13日 0時) (レス) id: cdaa4bb7d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年8月28日 23時