#After Story ページ44
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「は、初めまして…」
そう言って挨拶をした彼女はすごく緊張してて。その横でユンギヒョンが面倒くさそうな顔してて。俺はそんな2人の様子をじっと見ていた。
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あれからユンギヒョンはAさんと付き合うことができたみたいで。
あんなにイライラしてたのにそれからはずっと落ち着いていて、しかも怖いぐらい穏やかな時もあった。それで想いが通じ合ったことか俺も分かり、何度も何度も会わせてとわがままを言い続けた結果。今日、ようやく会うことができた。
遠目でヒョンと並んで歩いて来るのを見た時は穏やかそうな人だなあって感じて、ヒョンが穏やかになったのもそのせいかなって思った。
でもAさんは俺達を目の当たりにして緊張したみたいで。顔を合わせれば穏やかな雰囲気は消え去っていた。だから俺も人見知り発動しちゃって近付けない。
「え?ユンギヒョンの彼女?いつのまに?ってか、どういうこと?!」
「ほら、ヒョンが口ずさんだり、ピアノ弾いてた」
「あ、あの曲の人?」
何も知らされてなかったテヒョニヒョンが大きな声で騒ぎ出した。ジミニヒョンも知らなかったみたいだけど、状況から察することができたみたいでテヒョニヒョンに説明してた。
それを煩そうにユンギヒョンが聞いてて、他のヒョンたちはそんな様子に苦笑してる。
「あーもうお前ら煩い。とにかく挨拶はしたからもういいだろ」
「えーヒョンの彼女ならもっと話したい。なんでヒョンと付き合うことになったの?そもそも出逢いは何?付き合ってる時のヒョンってどんな感じ?」
ユンギヒョンの言葉を遮ってAさんの腕掴んでマシンガントークを繰り広げるテヒョニヒョン。流石すぎる。
「テヒョン、ストップ。A引いてるから。ちょっと落ち着け」
「えー?だってヒョンの彼女だよ?」
「分かったから。テンション高すぎるんだよ」
テヒョニヒョンを止めてユンギヒョンはAさんから遠ざけてる。それでも勢いが止まらないテヒョニヒョンをなんとか落ち着かせていると、後ろからAさんが楽しそうに笑っていた。
あ、最初に見た穏やかな雰囲気に戻ってる。笑ってる顔めちゃくちゃ落ち着く。
「ふふふ…ユンギさんってここではお兄さんなんですね」
「は?」
「甘えてる姿しか見たことなかったんで」
「え、ヒョンが甘えるの?ヌナの前で?」
相変わらず2人の間に入って騒ぐテヒョニヒョン。ってかもうヌナ呼び?
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涼音1006(プロフ) - 藍さまのお話を読むと、しっとりした空気を感じたり、優しいメロディーが聞こえてくるようでとても心地良いです。1日の終わりにベッドの上でゆっくりと読み返すのが楽しみです。これからも応援しております!お身体にきをつけて下さい(*^^*) (2021年6月3日 20時) (レス) id: 12686616a5 (このIDを非表示/違反報告)
涼音1006(プロフ) - 藍さまはじめまして!「キミと奏でる〜」のキラピュアなユンギ氏と(←言い方)、「ひと夏〜」のチャラ甘で砂糖増量(←言い方!)なユンギ氏が最高すぎて、ここ数日で一気読みさせて頂きました♪続→→ (2021年6月3日 20時) (レス) id: 12686616a5 (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 天然記念物さん» こちらこそ素敵なコメントありがとうございます。1番だなんて、そんな恐れ多いお言葉!嬉しい限りです。次回もキュンキュンできるような作品をお届けできるよう頑張ります。 (2018年8月20日 23時) (レス) id: 7c0b28e720 (このIDを非表示/違反報告)
天然記念物(プロフ) - とても面白かったです。今まで読んだ中で私的に1番キュンキュンしました!素敵な作品をありがとうございました。次回の作品も楽しみにしてます。 (2018年8月20日 22時) (レス) id: 70eef4ddd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2018年8月12日 12時