1 2 0 円 に な り ま す 。

1 1 円になります 。 ページ11

*









キム ソクジン先輩 。



同じ学科の先輩である 。








「 ふふ 、そうみたいだね ？ 」








微笑みが 、王子すぎる ！！









バシバシッとレジ台を

叩きたい衝動に駆られる 。









「 そうなんです！！

一ヶ月前から始めたんですけど ！！ 」









普段 、無愛想な私 。



だけど ジン先輩の前だと

全然 違うのである 。


これは意識してるんじゃなくて

無意識である 。自然とそうなる 。








だって 、好きなんだもん 。(真顔)








そう 、私は

ジン先輩に絶賛 片恋中 。








話してるだけで

どんどん 、にやけてくる 。









普段の接客でもこんなに笑顔だと

いいのだろうけど 。





きっと今の私を見たら

店長が腰を抜かすレベルで驚くね 。




いつも 、



'' 本当笑わないよね 、スマイルスマイル ！ ''


って言われてるから 。









まぁ 、何度言われようが 、

今の接客態度を直す気はないのだけど 。









「 あ 、Aちゃん 、

接客中だったよね 、ごめんね 。」









そう笑って 、

ドリンクコ ー ナ ー に向かう

ジン先輩の背中を見届けてハッと我に返る 。









そうだ 、私

やつの相手してたんだった 。









「 Aちゃん 。」









慌てて彼に向きなおると 、

じっと私を見つめる瞳と目が合う 。









「 あ 、はい 、」







黙って私の手を掴み 、パッと開かせると


その上に120円を置いてきた 。









「 また 来るね ー ！ 」









そして 、にこっと笑うと

手を振りながら出て行く 。








「 あ 、ありがとうございました … 」









あ 、れ ？








店を出た直後の彼の横顔が

全く笑っていなかったことが

ちょっと 、気になった 。











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