検索窓
今日:12 hit、昨日:22 hit、合計:171,372 hit

3-04 ページ4

.


体がふわふわとしていて、でも意識ははっきりしているような気がして。そして直感的に気付く。ああわたし今寝てるんだって。

夢の中なのかな。ああ、違う。わたし、死ぬ直前なんだったっけ。バイクが突っ込んできて。グクを、ジョングクを突き飛ばしてわたしがはねられた。

痛みとかは感じない。それぐらい酷いってことかな。本当に酷い怪我とかって痛みを感じないとかよくいうよね。それってわたしはやっぱり死んじゃうのかな。

ジョングクを守れたならいいけれど。でも最後にジョングクの顔を見たかったな。可愛く笑う姿でもいいし、涙が出てしまいそうなほど綺麗な笑顔でもいい。わたしをからかう時の楽しそうな様子でもいい。もしくはステージ上で魅せてくれる格好いい姿でもいい。

なんでもいいから、泣きそうな辛そうな姿じゃなければいい。もうあんな様子は見たくない。





って、あれ?なんでそんなこと思うんだろう。わたしそんなジョングクの姿見てきた?あの子はいつもわたしの前では笑顔で。たまにぽろりと愚痴が漏れてしまうこともあるけれど、そういうのを見せない子で。今までわたし、そんな姿見てきたっけ?





「ぬっなー!」



可愛い笑顔で手をぶんぶん振って駆け寄ってくるジョングクの姿。



「ヌナ、今日のお勧めはなんですか!」



きらきらした目をしてわたしが選ぶお菓子を楽しみにしているジョングク。



「ヌナ、僕とデートしましょう!」



嬉しそうに顔を覗き込みながら言ってくるジョングク。





ぜんぶ、ぜんぶ大事な思いで。忘れたくないジョングクの姿。でもなんだろう、そうじゃない記憶もあって。

今度は違う記憶がめぐる。


.

3-05→←3-03



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (428 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1090人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ジョングク
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

セナ - まさかの記憶喪失だったという展開にとても驚かされました...!!!次回作も楽しみにしております(*^^*) (2021年8月11日 12時) (レス) id: 1946a1a89c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆうりさん» ありがとうございます!こちらこそ嬉しいお言葉を頂けて感謝でいっぱいです。ぜひぜひ、次回作もお付き合い頂けたらと思います。 (2019年2月27日 19時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます!毎回みき様の素敵なお言葉に癒されておりました。タイトル通りひたすら優しさを漂わせていたお話だったのでそう言っていただけて嬉しいです。もし機会があれば書いてみたいと思います。 (2019年2月27日 19時) (レス) id: 66eaabbd56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうり(プロフ) - 完結お疲れ様でした!!!とても好みの話でいつも楽しみに待っていました!次回作も時間がありましたら待っていますのでどうぞよろしくお願いしますm(__)m最後まで楽しませてくださってありがとうございました! (2019年2月25日 14時) (レス) id: 5e5d1321e9 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 完結お疲れ様でした。悪い人がいないとてもしあわせな話でした。この2人のしあわせな姿をずっと読み続けたいし、事故に遭う前の2人のしあわせな話も読んでみたいです。いつも更新楽しみにしていました。ありがとうございました。 (2019年2月25日 12時) (レス) id: cd9810eca3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年2月20日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。