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優しい声で諭されて、溶かされて、また涙が溢れ出てきてしまった。


『っ、ひっ、っく、……』

「おれが、Aの泣き場所になるから、だから、俺の前だけでは強がらないで。ありのままのAでいていい。」


テテくんの言葉はよく効く薬のように、すーっとからだの中に入りこんで、こころの傷が癒えていく。


『……なんで、そんなにやさしいの』

「Aのことがすきだからだよ。」

『また、冗談は、』

「冗談じゃないよ。ずっと昔からAが好きだったよ。」


戸惑って何も言えなくなる。

テテくんは、そっと腕を解いてにっと笑った。


「困らせちゃった」

『……なんで、わたしなの』

「なんでって」

『なんで、お姉ちゃんじゃなくて、わたしなの』


誰だって、綺麗でかわいくて、頭が良くて、甘え上手で話し上手なお姉ちゃんのほうがいいと思うのに。
テテくんは、どうしてわたしなの。


「んーそういうとこは好きじゃないな」

『え?』

「なんでもミンジを引き合いに出して話すとこ。」

ピンと額に軽くデコピンされる。

『いた、』

「たしかにおれはミンジのことそんなに好きじゃないけれど、ミンジとAを比べたりなんかしてないし、ただ、Aが好きになったの。」


だって、わたしには何も無い。

ただ、聞き分けのいい、いい子でいること。それしか取り柄なんてないと思う。

こんなことを言ったらまたテテくんはそういうの嫌だって言いそうだから言わないけれど。


「困らせてごめんね。でも、何もない人間だなんて思ったままじゃ嫌だったから。
お姉ちゃんじゃなくてAを好きなやつがちゃんといるんだよってことを知ってほしかったから。
Aにはいっぱいいいところあるし、おれにとってはいちばん、誰よりもかわいく見えるよ。
もっと、自信持って。」




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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ジョングク、テヒョン   
作品ジャンル:恋愛
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月野(プロフ) - ふゆさん» ありがとうございます。ドキドキハラハラ四角関係?みたいなのとはすこし違いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです(^_^) (2018年11月17日 12時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆ - テテくんの登場にドキドキです。続き楽しみにしています! (2018年11月10日 14時) (レス) id: 8d7e35afef (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - 里珠さん» 読んでくださりありがとうございます!続き書くの遅くて申し訳ないです…できるだけ頑張ります〜! (2018年10月23日 16時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - もぐらさん» 読んでくださりありがとうございます!映画やドラマだなんて恐れ多いですがとても嬉しいです。また更新頑張ります! (2018年10月23日 16時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)
月野(プロフ) - (名前)レンさん» いつもコメントありがとうございます!また更新頑張りたいとおもいます(^_^) (2018年10月23日 16時) (レス) id: a5e5b03616 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月野 | 作成日時:2018年3月23日 20時

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