【完】ニセモノの恋をはじめましょう JK

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＊ ＊


「はぁ？！ジョングクと別れた？！」

『……うん』


電話でヘヨンと話す。


『びっくりだよね。だってこの前まで全然なんともなかったのに。急にさ、俺と別れてだなんて、っ』


もう涙腺だめになっちゃいそう。


「ありえないよ！酷すぎない？！たしかに今まで好きな人がいるのにAと付き合ったのは少なくとも私のせいでもあるけどさ！だけど！付き合ったなら付き合ったできちんと気持ち切り替えてAを好きになるべきでしょ？好きになれないから無理ってこと？ほんと、最低……」


電話越しにもヘヨンが怒っている様子が伝わってくる。


『……ヘヨンがそんなに怒んなくてもいいよ』

「だってムカつくんだもん！Aはジョングクに好きな人がいるのを知っててもすきなのに、ジョングクは平気で、しかも誕生日にそれを踏みにじったんだよ？」

『ヘヨン……』

「……Aはさ、もっと、怒りなよ……悔しくないの？あんな自己中男に振り回されて」


自己中なのかな。
それさえも、もうわからない。


『…………わかんない。悔しいとかは多分ないんだもん。わかってて、付き合ってたから。
でも、つらい。』

「A」

『……好きだから、つらい』

『もう、この思いをどこにやればいいのかわからないし、苦しいの……』

『思ってたよりも、ずっと、好きだったみたい』



頬を伝う涙は、誰にも拭われることもなく落ちていく。


どうしようもなく、私の世界は虚しい。








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