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『……怒らない?』


「ん、怒らないよ」




抱きしめられたまま優しい声で言われて、じんわりと胸が騒ぐ。




『…想い出に別れを告げようと思って』


「…うん」


『……ジミン以外の人を好きになれなくて、会わない間もずっと好きで、…だから、新しい恋に進めない、かなって…』




さようなら、って。
最後に1度だけ、7年前と同じ景色を見たかった。




「…なにそれ。可愛すぎでしょ…」


『…え?』


「Aちゃんが俺との想い出をを消すためだったのかもしれないけど、俺にはそうまでしないと俺のことをずっと好きでいちゃうって都合よく聞こえちゃった」


『…そうだよ…』


「よかった。諦めずに、毎年来てて」


『……やっぱり、そうだったんだ』




私の言葉にジミンは頷く。


有給とってまで毎年夏にここに長居すると聞いた時に、なんとなく思えた。

間違いではなかったけど、私もはなっからジミンは私のことで来ていたと都合よく解釈していたことに気づいてひとりでに小さく笑った。




「じゃあ、想い出に別れなんてしなくて大丈夫だね」


『……ううん。あの時の、子供だった私は確かに想い出だから、ちゃんとお別れするよ。
これからの…ジミンとの人生のために』




恋愛感情を知ったばかりで無知過ぎた私。
なんとなく流れでしてしまった行為に本当の愛が分からなくなった私。

あのときの自分が居たから、今こうしてジミンと再会できた。


温かいジミンの手に包まれる。
自然に頬が緩むような笑顔に、釣られて微笑む。




「…そうだね。これから沢山想い出増えるしね」




だから、想い出に、感謝を込めて。
これから永く続くジミンとの人生をより良く歩めるために。




『……さようなら、』









.





END

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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ジミン
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リンゴ酢(プロフ) - ほんっっとにこの作品大好きです😭🫶🏻💕ずっと読んでいたいぐらい文章が素敵で感動でしかないです....💞130号室さんの作品大好きです!これからも楽しみにしています🙇🏻‍♀️💕 (11月9日 0時) (レス) @page46 id: 5c0db9e802 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - mmne08171さん» mmne様読んでいただきありがとうございます😢✨ジミン帰ってきてくれーー😭あと数話ですが最後までお付き合いどうかよろしくお願いします💖 (2022年10月22日 21時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
mmne08171(プロフ) - ジミン…どこ行っちゃったのー泣 すごく引き込まれました✨何とも言えない感情です🥲 (2022年10月22日 11時) (レス) @page40 id: 71162c9e08 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - Suzyさん» Suzy様読んでくださりありがとうございます✨大事に大事にと作ってるお話なのでそう言っていただけて嬉しいです😢💖最後までどうかお付き合いよろしくお願いします💐 (2022年10月15日 23時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - 切ない···涙出ました。情景が···すごく好きです🌿🥲めちゃくちゃ楽しみです✨🥲🍀 (2022年10月15日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:130号室 | 作成日時:2022年10月1日 0時

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