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私の声に、更に声を明るめて「やっぱりAちゃんだ!」と笑った。
「あれ、でもどうしてここに…?」
『…えっと』
「あたしが無理言って遊びに来てって頼んだのよ!」
『え…』
振り向いたおばさんがジミンにバレないようにパチンとウインクをした。
おばさん……。
「そうだったんだ。あ、これ充電器のコードだよ」
「わざわざありがとねー」
「ううん。これもAちゃんが使いたいってことだったんだね」
『う、うん』
目元を細めて私に笑う。
「ほら、折角だから上がっておいで」
「いいんですか?」
「当たり前じゃない〜積もる話もあるだろうしね。
あっそうそう、スイカもあるのよ〜今準備するわね!」
ぱたぱたとリビングへ戻っていくおばさんの背中を見つめる。
「…よかった」
『え…?』
ジミンの方へ振り返ると、またふんわりと柔らかく微笑んだ。
「じゃあ、お邪魔します」
『…うん』
サンダルを脱いで上がってきたジミンは私の横を通って
おばさんの方へと向かって歩き出す。
ふわっと香る汗の匂いと、
ジミン特有の不思議な甘い香り。
「____」
『…っ、』
……こんなことで、あのときを思い出すなんて。
私よりもずっと大きくなった背丈が私の方へ向く。
「Aちゃん?』
『…あ、今行く』
……ねえ、ジミン、
もうあなたは…あの時のこと……忘れちゃった?
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リンゴ酢(プロフ) - ほんっっとにこの作品大好きです😭🫶🏻💕ずっと読んでいたいぐらい文章が素敵で感動でしかないです....💞130号室さんの作品大好きです!これからも楽しみにしています🙇🏻♀️💕 (11月9日 0時) (レス) @page46 id: 5c0db9e802 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - mmne08171さん» mmne様読んでいただきありがとうございます😢✨ジミン帰ってきてくれーー😭あと数話ですが最後までお付き合いどうかよろしくお願いします💖 (2022年10月22日 21時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
mmne08171(プロフ) - ジミン…どこ行っちゃったのー泣 すごく引き込まれました✨何とも言えない感情です🥲 (2022年10月22日 11時) (レス) @page40 id: 71162c9e08 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - Suzyさん» Suzy様読んでくださりありがとうございます✨大事に大事にと作ってるお話なのでそう言っていただけて嬉しいです😢💖最後までどうかお付き合いよろしくお願いします💐 (2022年10月15日 23時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - 切ない···涙出ました。情景が···すごく好きです🌿🥲めちゃくちゃ楽しみです✨🥲🍀 (2022年10月15日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:130号室 | 作成日時:2022年10月1日 0時