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「あとはさ、歳を重ねていけば思考も変わるでしょ」


『そうだね』


「それからー…これは、ジミンにも言ってないから内緒にしてほしいんだけど」




顔を寄せてくるテヒョンくんに躊躇いながらも耳へ近づくように顔を傾ける。




「おれ、Aちゃんのこと好きだったの」


『…………えっ!!』




顔を離して見上げると、なぜか得意げに微笑まれた。




「こんなド田舎で育ったからさ、女の子は幼稚園の頃から知ってる人しか居なかったからね。
だから、都会から来た田舎っぽさの一切ないAちゃんを見て、一瞬で好きになっちゃったんだ。

多分、ジョングクもね」


『…ジョングクくんも?』




私の質問に頷く。




「Aちゃんが帰った後、当分の間は次いつ来るのかって散々聞かれたよ」


『……ジミンに聞けばいいのに』


「ほんとにね。でも、聞けなかったんだよ。
俺には聞けて、ジミンには聞けなかった」


『…?』




ジミンには聞けなくて、テヒョンくんには聞ける…?




「あ、でも安心してね。
会えなかった期間にAちゃんのことは諦められたし。
俺には彼女が居るし、ジョングクは彼女居ないけど、Aちゃんのこと忘れてたみたいだし。

こうやって人はさ、気付かぬうちに変わっていくんだね」


『…うん』




昔から、テヒョンくんはちょっと変わった子だなって思ってた。


雲が大きいねって空を見上げて言った私に「曇ってどんな味がするんだろう」って言ってたのは未だに覚えてる。




「でもさ、結局。
心の奥深くの、そのずーっと奥にある根っこの部分って、結局変わってないんじゃないかなって思うよ」


『……』




今のテヒョンくんは、ただ変わった人なんじゃなくて、経験を積んで大人になって、色んなことを知っているような話し方をする。




「…Aちゃん。
どうして、何年も来なかったの?」


『……それは…』


「それはジミンと関係してる?」









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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , ジミン
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リンゴ酢(プロフ) - ほんっっとにこの作品大好きです😭🫶🏻💕ずっと読んでいたいぐらい文章が素敵で感動でしかないです....💞130号室さんの作品大好きです!これからも楽しみにしています🙇🏻‍♀️💕 (11月9日 0時) (レス) @page46 id: 5c0db9e802 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - mmne08171さん» mmne様読んでいただきありがとうございます😢✨ジミン帰ってきてくれーー😭あと数話ですが最後までお付き合いどうかよろしくお願いします💖 (2022年10月22日 21時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
mmne08171(プロフ) - ジミン…どこ行っちゃったのー泣 すごく引き込まれました✨何とも言えない感情です🥲 (2022年10月22日 11時) (レス) @page40 id: 71162c9e08 (このIDを非表示/違反報告)
130号室(プロフ) - Suzyさん» Suzy様読んでくださりありがとうございます✨大事に大事にと作ってるお話なのでそう言っていただけて嬉しいです😢💖最後までどうかお付き合いよろしくお願いします💐 (2022年10月15日 23時) (レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
Suzy(プロフ) - 切ない···涙出ました。情景が···すごく好きです🌿🥲めちゃくちゃ楽しみです✨🥲🍀 (2022年10月15日 2時) (レス) id: f57ab1c531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:130号室 | 作成日時:2022年10月1日 0時

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