RMside ページ30
JN「ゴホゴホッ…ゴホ…ヒュー……ヒュー…」
トイレに近づくとヒョンの咳が聞こえてきた。
ヒョンはまだトイレにもたれた状態でスッキリしないみたい。
それにトイレが静かなだけあってさっきの風を切る音が嫌でも聞こえてくる。
JM「ヒョン…ずっと苦しそう…」
「ヒョン水飲んだら少し良くなるかも」
ヒョンは顔をあげてくれて少し口に含んだ。
飲んだ水はそのまま戻ってきたけど吐き気は幾分落ち着いたみたいだ。
だけどまた便器に突っ伏して顔を下げてしまった。
JM「ヒョン戻れそう…？」
JN「…ふー…もう少し…」
ヒョンは深呼吸を繰り返していてまだ動けないみたい。
寒いのか震えていて体の熱に反して手は氷みたいに冷たくなっている。
「ヒョン寒いんですか？」
目を閉じたまま頷くヒョン。
僕のジャケットを脱いでヒョンに優しくかけた。
その間も咳込むとなかなか息が整わなくて苦しそうだ。
キラキラした衣装のままトイレに突っ伏している絵はなんともいたたまれない…。
さっき休憩をかけていたらここまでひどくならなかったんじゃ…と過去の自分に後悔する。
JK「…いたっ！」
足音とともに知っている顔がトイレに飛び込んできた。
JK「全然戻ってこないからみんな心配してます」
そう言いながら個室まで近づいてきたジョングクがジンヒョンの様子を見て大きな目をもっと見開く。
JK「気持ち悪くなっちゃったんですか？」
小さい声になったジョングクが僕らに聞く。
見ての通りなんだ…。
JM「まだ動けないから、もう少し休んでから戻るよ」
背中をさすりながらジミンが言う。
JK「わかりました。僕ヒョンたちと衣装さんたちに伝言してきます。」
また走って台風のようにすごい勢いで出て行った。
JN「ごほごほっ……ふー……」
ヒョンは咳をするたびに顔をしかめて胸の辺りを押さえるんだ。
「ヒョンどこか痛いんですか？」
JN「…だいじょぶ……ふー…」
水をちびちび飲んでは深呼吸をしてなんとか動けるくらいまで体調を持っていこうとするヒョン。
顔は真っ赤なんだけど青白さもあって体調の悪さがうかがえる。
相当気分が悪いだろうからここで動かされるのもきついだろうな…。
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作者名：結良 | 作成日時：2022年12月4日 14時
