RMside ページ29
あれから2回踊ってオッケーが出た。
3曲目は座って歌唱するらしく椅子が運ばれてきた。
導かれるようにみんながその椅子に座って休憩に入った。
機材がそろい次第このまま撮るらしい。
みんなが息を整えるのに必死で会話はないに等しい。
やっと楽になってきたなと思ったら収録再開だ。
・・・
最後の曲は2回歌って終了。
撮影ペースが速すぎる気もしたけど無駄がないし、きっと仕事のできるチームなんだろう。
頭を下げて各々が楽屋に向かう。
さすがに疲れてしまって最後尾になってしまった。
あー足が重たい。
前にはジンヒョンとジミン。
なんだかヒョン、フラフラしてる…？
なんとなく足取りが頼りない。
前2人の歩くペースがゆっくりなので自然と4人との差が増えていく。
メイキングのカメラにリアクションをして角を曲がった。
角を曲がったら人通りがぐんと少なくなった。
心なしが空気が軽くて息がしやすくなった気がするな。
ジンヒョンが壁の手すりを掴んだと思ったら壁に沿ってしゃがみ込んでしまった。
JM「ッヒョン」
ジミンが慌てて支える。
JN「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……ぁ……はぁ…」
目を閉じてひどく乱れた息を繰り返しているヒョン。
JM「どうしよう、すごい熱…」
背中をさするジミンが不安な表情で僕を見上げる。
僕はヒョンに何をしてあげれるのかわからなくて…。
とにかく周りに見えないようにヒョンに近づいてヒョンを隠した。
ヒョンの息の合間にヒューヒューと風が通るような音が聞こえる気がする…。
朝はこんな音なってたか…？
少ししてヒョンが動き始めた。
JN「トイレッ……」
手すりによりかかりながら少し離れたトイレに向かう。
ジミンが心配そうに腰を支えてやってる。
トイレに入った途端戻し始めて…。
JN「…うっ………ゴホゴホゴホッ……えっ……」
大したものは食べていないから胃液ばかりだ。
苦しいのか胸の辺りを強く握ってる。
熱で赤い顔はえずく度に赤くなって心配になってしまう。
「水買ってくる」
僕も何か役に立ちたくて急いで自動販売機で水を買ってトイレに戻った。
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作者名：結良 | 作成日時：2022年12月4日 14時
