058 雄という男 ページ14
金木犀「髪の色を変えれば、見た目じゃ判断できないな」
アスナ「髪は染めれば何色にも変えられるものね……
つまり、この雄って人が、6人の前に現れたっていう"偽物のユージオさん"の正体と言うことね?」
主の問いに2人は頷く
白山「……Aはいつも、前の主さまの事を楽しそうに話しておりました」
白山が静かに、しかしはっきりとした声で話し始めた
白山「しかし、時折表情が暗くなる時がありました。それは、いつも彼女が同じことを言っている時です
"私のせいでユージオ様は死んでしまったのだ。私がもっと良い剣だったなら、あのお方が命を落とすこともなかったのに。"と」
夜空「……確かに、あいつとユー坊は一度1つになって、最高司祭アドミニストレータの手によって折れた
"良い剣"っていうのは、きっと優先度の事だな。優先度が高いと持ち主の使用権限も高くなくちゃならないから、自然にユー坊も強くなる
……だが、ユー坊を殺したのはあいつじゃねえ。あの最高司祭だ。Aが自分を責めるようなことは……」
剣士は苦虫を嚙み潰したような表情で俯く
すると、こんのすけが何かを思い出したように、下げていた耳を上げた
こんのすけ「そういえば、政府の資料庫で不可解な内容の資料を読んだことがあります
闇堕ちした刀剣の対処に向かった時の事、その刀剣は1つの昔話を語ったそうです」
こんのすけは、その話を語った
――偶然か必然か、その話とは、青薔薇の剣が見つけた本に記されていた話と全く同じものだった
アスナ「自責の念で妖に……」
三日月「それを、堕ちた刀剣が語ったというのも不可解だな
……いや、堕ちたからこそ話したのか?」
アスナ「堕ちたからこそ……?」
数珠丸「付喪神は、堕ちるとそれ以前の記憶が無くなります。それ故、情緒が不安定になり、それ以降は、新しく記憶したことを話したがる性格になるそうです」
長義「俺も、その話は政府にいた時にある人間から聞いたことがある。加えて、短刀等の無邪気な性格の刀剣はよく話す、とも」
金木犀「つまり、堕ちてからその話を読んだり聞いたりしたんだな」
加州「……ねえ
話は戻るけど、物語の中の男の魂って、自分を責めて妖になったんでしょ? それって俺達にも言えることじゃない?」
大和守「そうだよ。僕たちは気持ち次第で霊力の清らかさが変わるんだから、自分を責めたりなんかしたら、絶対堕ちちゃうよ」
金木犀「そうか! 雄は心が弱っている刀剣を狙っているんだ!」
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白(あきら)(プロフ) - 銀狼さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年10月13日 23時) (
レス) id: 46e374d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつもいつも楽しみにさせて頂いております！これからも更新頑張ってください！ (2019年10月13日 10時) (レス) id: c5721a90b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白（あきら） | 作成日時：2019年10月13日 2時
