41話 ページ41
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No.side
「俺はそろそろ行くけど、もう少し休む？」
「いえ、行きます」
「…じゃぁ、これ…あげる…」
天喰の体操服から出てきたのは一粒の飴。黄色の飴玉を橘の掌に乗せると天喰は力なく笑った。
「橘さん、いつも氷ばかりで…"個性"のせいもあってか俺、食にはちょっと色々考えあって」
「…」
「今はこんな物だけど、橘さんに美味しいって思ってもらえるものこれから紹介していってもいい、かな」
無理にとは言わないけど、段々眉も声も下がっていた天喰を見て、橘は最初の出会いを思い出した。そして感じた、この人は私に情を向けているのだと。
「…飴、ありがとうございます」
橘は飴玉をポケットにしまった。別々のスタジアムへ歩き出す二人の背後で生暖かい風が吹いていた。
「最終種目はサシでのトーナメントか！毎年テレビで観てた舞台に立つんだ！」
総勢十六名からなる一体一のトーナメントバトル。男女、学科関係なくくじ引きでの対戦。だが、やはり残るのはヒーロー科ばかりである。
手元の紙とスクリーンを見合わせて橘は、相手が他クラスであることを知った。"塩崎茨"と表示された文字では、性別の区別も出来ず日差しの鬱陶しさに考えるのを止め、早々と屋内へ入っていった。所詮興味が無いのだ。
最終種目が始まってからのA組は、クラスメイトが多く出場することもあってか橘を除いた全員が観客席から戦いを見ていた。
一回戦二回戦と凄まじい戦いを繰り広げ会場は大盛り上がり。
緑谷が持っていたヒーローノートも、本日分だけで既に半分が埋まり、次に行われる謎多き橘の対戦に再びペンを握り直したのであった。
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ノア(プロフ) - 久しぶりに読み返しました！とっても面白いので更新楽しみにしてます！ (3月20日 12時) (
レス) @page39 id: 97005589b6 (このIDを非表示/違反報告)
TRIXIE - 主人公ちゃんのいかにもな強者感が大好きです！！陰ながら応援しております...！ (12月29日 18時) (レス) @page39 id: 2c398aa4dc (このIDを非表示/違反報告)
凪疾 - とっても面白いです！好きな作品です！更新楽しみにしてます頑張ってください (12月28日 13時) (レス) id: 105e0f51c7 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - 初コメ失礼します！この作品めっちゃ好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (12月28日 0時) (レス) @page39 id: 39b105c415 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - めっちゃ好みです！！主人公の強者の余裕感やストーリーがガチで良いですね！読みやすくてすぐ最新話まで見てしまいました！これからも更新頑張って下さい！✊ (12月24日 22時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｾﾅ。 | 作成日時：2022年5月16日 20時
