甘えん坊。 輪虎(リク) ページ2
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「A、食べさせて」
「自分の手を使えばいいじゃないですか?どうしていつも私が食べさせないと、」
「それは君が僕の彼女だからだろ?」
「そうですけど…。」
ん…?
違う違う、納得してる場合じゃない。
彼氏彼女の関係でも、輪虎さんは私よりも一回り以上年の離れた大人。見た目は全然年齢がいってるようには見えないけど…。
顔色一つ変えず人を殺め、暗殺や諜報も得意。元趙国・三大天の廉頗様の、四天王の一人でもある輪虎さん。戦場では敵が戦意喪失するほどの圧倒的な力を持っているのに、私の前では甘えん坊。
「君は僕と離れている間。寂しくなかったのかい?僕は君の事を思いながら暗殺任務を遂行していたのに」
「物騒なことしながら私の想いを語らないで下さい」
「こっちにおいで。Aが足りない」
側においでと手招きされ、私は輪虎さんに食べさせてあげる料理を手に持つと近づいた。
「あ…っ、」
「フフッ。イイコだね君は」
手を引かれ、座らされたのは膝の上。私は料理を溢さないか心配しているのに、当の輪虎さんは私の頬を優しく撫でている。
「もう、ご飯食べるんじゃないんですか?」
「食べるよ」
「なら、口を開け…んっ…!?」
グイッと顎を持たれ拒む間もなく唇を塞がれた。口を開けてと舌先で唇をつつかれ、それに応じるように口を開けると待っていたと言わんばかりに舌を絡めとられた。
長いキス。
角度を変えながら、緩急をつけて与えられる刺激に翻弄されて何も考えられなくなる。
「ハァ…っ…可愛い」
「……っ、」
止まったキスに目を開けると、輪虎さんはニコニコと人当たりの良い笑顔で私の顔を見つめる。
「僕の服をぎゅっと掴んで、必死に応えようとしてる姿がほんと可愛い」
「からかわないで下さい…。」
「君と離れている間、僕がどうやって自分を慰めていたか。わかる?」
胸に触れてくる輪虎さんの手から逃れようと体を捻った拍子に、手にしたお皿を落とし部屋に響く乾いた音。
「あ、」
「後から片せばいい。それより、僕に食べさせてくれるんだよね?」
「でも、料理が、」
「心配ないよ。必要なのはAだから」
どういう事ですかと首を傾げる私の体を抱き上げた輪虎さんは、笑みを浮かべてゆっくりと寝台に私の体を押し倒した。
「時間はあるんだ。君を堪能させてよ」と囁きつきで。
好きと言う言葉。 録嗚未(リク)→←冗談か本当か。 白麗(リク)
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まどか - 本編のほうのパスワードを教えてください。 (2022年8月3日 18時) (レス) id: 424ebb80af (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコ(プロフ) - 唯一無二の貴方2がみたいのでパスワードを教えて下さい。 (2022年7月30日 19時) (レス) id: 42086511e3 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - あおさん» リクエストありがとうございます。那貴は今まで書いたことないキャラです。大人な雰囲気があって格好いいですよね。余り感情を表に出さないキャラだと思いますが、主人公と二人きりだとデレてくれたら…そのギャップに萌えそうです笑。番外編で待ってくださいね! (2020年3月5日 20時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 初めまして、コメント失礼いたします。遅ればせながらbluemoon様の作品を楽しみに日々生活させて頂いております!リクエストさせてください!大好きな那貴のお話書いていただけたらな、、と思っております!是非お時間あればお願いしたいです^_^ (2020年3月5日 1時) (レス) id: 78f704a63d (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - とりけらとぷすさん» 私も輪虎は書いていて楽しいキャラでもあります。無邪気で子供みたいな性格が可愛いなと想像しながら、毎回書かせていただきました。リクエストありがとうございます!番外編2の方でお話しを書きたいと思います。待っていてくださると嬉しいです(^-^) (2020年2月19日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:bluemoon | 作成日時:2019年7月20日 9時