君に印す。 バジオウside ページ49
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「バジオウ…またここにいたのか」
「端和様…。」
遠くに見える街の灯り。
あの方角には秦の首都である咸陽がある。
王弟反乱の際、共に戦った平地の民と山の民である俺達は和解を結び、鎮圧後はそれぞれの帰路に着いた。その反乱の時に出会った一人の少女。どこにでもいる平地の女に、俺は出会った瞬間に惹かれた。なぜ惹かれるのか明確な理由など分からない。
だが、心の底から欲しいと、誰にも渡したくないと思ったのはAだけ。
一度目は首筋に噛みつき印をつけた。二度目は優しく吸い付き、自分のモノだと所有物の印をつけた。
あれから、数ヶ月。
俺のつけた印は消えているだろう。
印が消えれば、俺の事も忘れているのではないかと不安で…。
Aの暮らしている街を見下ろしては、今どうしてるかと思いを馳せる。
「気になっているのなら、会いに行けばよかろう？」
「ですが、端和様の側を離れる訳には…。」
「何も私を守るのはお前一人とは限らん。シュンメン、タジフ。その他山の民もおる」
「シュンメンでは心もとないです」
「そのシュンメンだが、Aの事を気にいっている様子だったぞ。可愛いと、あどけない容姿に似合わず良い体をして、」
「端和様、シュンメンを一度殺ってもいいですか？」
腰につけた剣に手を添える俺に端和様は、「お前が手を出せばシャレにならん」と苦笑した。
他の女ならこんなにも嫉妬などしないだろう。Aに触れようとする男に殺意を覚える。それが仲間であってもAに触れようとするなら俺は……。
「全く、そんなに好いておるなら早く自分のモノにせぬか。お前らしくない」
「私らしくないですか…？」
「欲しいなら多少の強引さも必要。うかうかしておると軟弱な平地の男に取られてしまうぞ。良いのか？」
「それだけは嫌です。Aを俺だけのモノにしたい」
「だろうな。Aがお前の嫁になるなら私も喜んで山の民として迎え入れる」
ここから見下ろしてばかりじゃ欲しいモノは手に入らない。
本当に欲しいなら会いに行けばいい。
再会したら、今度は消えない印を。
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bluemoon(プロフ) - うーちゃんさん» 今晩は。只今編集作業をしている最中で、終わり次第パスワードを外させて頂きます。ご迷惑をおかけ致しますがお待ち頂けますようお願い致します。メッセージありがとうございますね。 (2022年6月15日 20時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
うーちゃん(プロフ) - こんにちは☺︎ 4から見たいのですがパスワードがかかっており見れません(>_<) 教えていただけませんか？すごく面白くて一気読みしてしまいました！ (2022年6月15日 6時) (レス) id: ff65ffef2e (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - おはようございます。体調だいぶ良くなりました。お気遣いありがとうございます。書きたい衝動になっているので、自分のペースで更新していきたいと思います。コメントありがとうございました(*^^*) (2019年8月17日 10時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
Mimina(プロフ) - こんばんわ！体調大丈夫ですか？心配です。元気なったらまた素敵なお話楽しみにしています！ゆっくり休んでくださいね！ (2019年8月17日 0時) (レス) id: 4c3be01646 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Miminaさん» 返信遅くなってごめんなさい。ちょっと体調を崩してしまって、申し訳ありません。何回も読んでいただいてありがとうございます！更新頑張らないとですね。ありがとうございました。 (2019年7月31日 5時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2019年6月9日 7時
