唯一無二の花嫁。3【キングダム】

君にあげたいモノ。　蒙恬side ページ48

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「あ、これ可愛いかも」

「蒙恬様、先ほどから女性物の服やら草履やら買われておりますが。今度はどこのお嬢さんに、」

「じィ…無粋な質問しない。確かに俺贈り物はマメにする方だけどさ、付き合いって言うのかなぁ。でも、今日選んでるモノは全て一人の女の子にあげるものだよ」

「では、やっと本腰をいれて花嫁をお探しになる…。じいは嬉しいですぞ…！」


涙脆いじィの肩を「気が早いよ」と軽く叩いて、でも俺の為に喜んで涙を流してくれる姿を見ると心が温かくなる。

ずっと俺の成長を側で支えてくれたじィには心配ばかりかけてきたから、早く安心させてあげたい。

その為にも、Aを俺の元へと連れて来ないとな…。

いや、その前にAの父親に挨拶にいく方が先か。溺愛されてるみたいだし

「娘さんを俺に下さい」って台詞も練習しとかないと。


「蒙恬様、その女性とはもうそのような間柄なのですか！？」

「あれ、今俺口に出してた？」

「しかと聞きましたぞ！では、この手に蒙恬様のお子を抱く日も近いと言うことですな？」

「うーん、どうだろ。頑張るけどさ、こうタイミングもある訳で。俺も子供は欲しいけど、暫くは彼女一人を俺が独占したいかな」


まだ、抱きしめてキスしかしてないんだ。もっと色んなとこに触れて、もっと色んなAの表情がみたい。甘えて欲しいし、俺もAに甘えたい。

子供が出来たら、きっと俺に構ってくれなくなると思うし。

我が儘かもしれないけど、二人だけの時間も大切にしたい。


「買い物の量が多いのではないですか？」

「そう？彼女に着せたいモノとかあれこれ考えてたら、自然とこうなるもんだよ。彼女、Aはとても可愛いらしい女の子で、じィも絶対気にいると思うよ」


両手に抱えた大量の荷物。

Aに着せたいモノ。
俺が選んだモノをAに身につけて欲しい。

常に俺を身近に感じて欲しいから。



再会したら、俺からの贈り物。

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