309.甘えてもいいよね。 ページ21
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「蒙恬様っ！！よくぞご無事で…！」
「うん…じィにも心配かけちゃたね…。」
「心配など。次こそは必ずやこのじィが蒙恬様をお守り致しますぞ」
「頼もしいや…。」
蒙恬さんが目を覚ましたと報告に行けば、続々と集まってくる家臣達。天幕内に人が溢れ、私は外に出て行こうとすれば、「Aちゃんはここにいて…。」と呼び止める蒙恬さんの声。
「少し休みたいから、俺と彼女だけにしてくれるかな…。」
「蒙恬様、私はここに、」
「じィ…空気読んでよ。俺の子を見るのが遠のいてもいいの…？」
はっと何かを感じとった家臣達は、慌てて出て行く。
その慌てように気になるのは蒙恬さんの言葉。
「Aちゃん、水飲ませてくれるかな？」
「あ、はい。蒙恬さん体は…起こせそうにないですよね。どうしよう…。」
「口移しでいいよ…。」
「え、でも…、」
「今さら口移しなんてどうってことないよね…？俺と肌を合わせたこともあるのに」
記憶がなかったとはいえ、改めて言葉にされると恥ずかしい。あの時は王賁さんもいたけど…。
「こんな状況の時ぐらい…甘えてもいい？」
躊躇いがちに器に入っている水を口に含むと、蒙恬さんの口元に。少し口を開けて待っていてくれる様子に、唇を押し当て口に含んだ水を蒙恬さんの口内へと流しこむ。ゴクッと飲み込む音を確認して唇を離そうとするが、後頭部に添えられた蒙恬さんの手が、離さないでと押さえつけてきた。
「…っ……んんっ…、」
開けたままの口内に、差し入れられる舌。バランスを崩した私の体は、蒙恬さんの上に覆い被さるような状態。密着した体に、互いの鼓動を感じる。
「はぁ…っ …A…っ」
息継ぎの合間に漏れる吐息。蒙恬さんに初めて名前を呼び捨てにされ、新鮮さとなんとも言えない気恥ずかしさ。
濃厚すぎる口付けに、目の前がクラクラする。どこが感じるのか、その場所ばかり攻めてきて、変な気分。口付けだけでも気持ちいい。
「蒙恬様！至急の用事が、」
勢いよく開いた天幕に、口付けたままで固まる。それを見た家臣の動きも止まり、異様な静けさ。
互いの唇を繋ぐ糸をペロッと蒙恬さんは舐め、もう一度私に口付けると。
「じィ…邪魔するのこれで二度目なんだけど…。」と不機嫌そうに言った。
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bluemoon(プロフ) - イルカさん» コメントありがとうございます。推しが同じ読者様に会えて嬉しいです。花嫁本編では王騎将軍の救済ルートを避けてしまったので、中編集で幸せになっていただきたいと思います。王騎将軍とのお話久しぶりに書く気がします。まずは花嫁8ですね。頑張ります！ (2020年12月27日 8時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
イルカ - 私は王騎将軍オシなのですっごく楽しみです！！シリーズ8も楽しみにしてます。 (2020年12月26日 23時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - ノンさん» テストお疲れ様でした。アニメ楽しみですね！どんな声優さんが演じてくれるのか、情報を解禁されるのもワクワクしますね。私ももう少しでお仕事が長いお休みに入るので、更新頑張ります！作品に遊びに来ていただいてありがとうございます。 (2020年12月21日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 執筆活動お疲れ様です！！無事にテストが終わりゆっくりできる時間が出来たので小説を読みに来ました！これからの展開が楽しみです！春にはキングダムのアニメ3期も再開されるので今からキングダム熱を上げています笑笑 (2020年12月21日 17時) (レス) id: a804f7d386 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Tomoyoさん» お久しぶりです。三連休ですか、いいですね。明日から私はまた仕事です…。時間を見つけてこれから更新頑張りたいと思います！コメントありがとうございます。 (2020年11月22日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2020年6月20日 15時
